子供 1(甘やかし)
刑事事件や少年事件を担当すると、調査官等の専門家や関係者の意見・感想として、『親が甘過ぎる』と言われる事があります。
しかし、親の立場になってみると、子供に厳しく言って、事が済むならそうしたいのは 山々ですが、突き放していると、かえって、悪くなる一方なので、放っておけなくて、仕方なしに、フォロウしているのが現実です。
プロは、自分の尺度に合わなければ、『これは箸にも棒にもかからない。』と相手にしなければいいのですから、子供を切り捨てられない親に較べれば、気楽なものです。
世の中にいろいろな分野のプロはありますが、それぞれのプロは、細かく才能を輪切りにした弟子や患者を相手にして、その眼鏡にかなった対象だけを治療したり、アドバイスすれば良いのですが、子育てに関しては、部分的にアドバイス出来るプロは(各種カウンセラー・弁護士、心理学者、職業人の親方等)いても、トータルで任せられるプロはいないと思います。
輪切りに出来ない、公立校の先生もたいへんですね。
『出来の悪い』子供を持った親は、障害者とか引きこもり症の子供を抱えた親と同じで、いくら、尻拭いをしても切りがない(かといって他人のように放っておけない)出口のない苦悩を抱えているのです。
専門家や世間は、いろんな角度から親を批判しますが、子育てに失敗した(と思っている)親は、エリートには自分の気持ちは分かってもらえないだろうなあ・・と言う諦めの気持ちで、説教を聞き流しているのです。
こういう事件を担当すると、他の専門家のように、匙を投げたくなりますが、親の苦悩を考えると、私も人の親として割り切るに割り切れないところがあります。
出来の悪い子供の親は、必ずしも、子育てが悪かったとは限りません。精神・身体障害者と同じように、生まれつき出来が悪かったけれど、知能障害にまで至らないだけかも知れないのです。
親が謝らなければならない問題ではないのです。
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