04/25/08
中国とロシアの誤算2
わが国の若者がマレーシアで、チベットの旗を取り出して振り回したところ、百人または千人単位の中国人に取り囲まれて警察に保護されたという報道がありました。
こうした行動を見ると、世界に散らばる中国人は不公正な報道に反対しているだけでなく、チベット擁護の意見さえ許さない・・自分国内だけでは無くよその国でまで自由な言論を許さないというのが、現在中国の姿勢と言う印象です。
しかし、世界中に対して力で自分の立場を押しつけ、言論を封殺しようとする中国の姿勢は、長期的には中国の大きな失点になるでしょう。
中国人は、移民しても自分達の中華街を作ってそこで完結してしまい、諸外国の移民に比べて他民族と通婚しない傾向が強いこともあって、移民した社会の文化に溶け込もうとしない傾向が今回あぶりだされたこともその一つです。
中国としては、デモにはデモで対抗させることによって、全世界にいくらでも中国人はいるのだという意思表示・・力を誇示したつもりでしょう。
しかし、これでは、中国人の数が大きいこともあって、うっかり受け入れると大変なことになるという不安を、世界中の移民受入国に抱かせたではないでしょうか。
似たような例では、ロシアのプーチンさんの離婚と再婚の報道があって、フランス大統領のサルコジさん同様に楽しんでくださいと報じられましたが、奥さんに逃げられたサルコジさんとは違い、前近代の専制君主による皇后取替えのような印象を世界中に撒き散らせてしまったことから、プーチンさんの否定・不快感表明となりました。
驚いたのは、その後の報道機関の対応ですが、・・その翌日か当日には、報道機関が謝罪し、(真実性について何らの釈明も戦う姿勢も見せずに)それだけにとどまらず、その新聞の廃刊だったか休刊まで発表したことです。
彼らの基準では、報道機関を黙らせればそれで勝ちと言う基準・・権力の力で黒でも白と言いくるめればいいと言う価値観があって、それで成功したと思っているのでしょう。
しかし、先進国では、まだまだロシアは恐ろしい国だという印象を強くしただけはないでしょうか。
プーチンさんは、自分の西洋的価値基準による失点を覆い隠すために、却って西洋的価値観での国の信用を落とした・・・まだまだ民主国家には程遠い印象をばら撒いたのですから、こう言うのこそ国賊行為というべきではないでしょうか?
今回チベット問題が大きくなったのは、外国報道機関を締め出して密室化したことが、より大きな批判を呼んだということが、中国あるいは、中国系移民には理解できていないのです。
言論の自由や、デモの保障は権力から疎外されている少数者の意見表明のために必要な制度ですが、ロシアと言い中国と言い、彼らの理解では、これを逆用して権力のお先棒かつぎのため・・プロパガンダとしてしか存在出来ないという理解でしょう。
先日アメリカで、チベット問題に関する中国系人の騒動に冷静に話し合うべきだと割って入った女子学生が、売国奴などとののしられて、帰国したら逮捕されるでしょうと言っていましたが、国策に反する意見は外国でも発言できない恐ろしいイメージを世界中で振りまいているのです。
旧共産圏ではまだ報道の自由の価値や人権意識が身についていないことが、今回の騒動で暴露されたというところです。
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