04/04/08

国際単一通貨1と移動の自由

話を03/26/08「国際単一通貨と移動の自由」で書いてきたEUの統一通貨・・固定相場制に戻しますと、この理念はこれまで書いてきたように、人の移動自由が現在以上に進むことがその前提にあってこそ成り立つ社会ですから、将来的には多民族混在社会になることを前提にしているのです。

EU域内の移動の自由が、現在の日本の国内並になってバリアーが殆どないとしても、現在の日本でも、大都会は各地出身者の坩堝ですが、地方ではよそから来たものはごく僅かですから、僅かな流入者は逆に地方色に同化されていき、地方の気質的特色はそのまま残っています。

同じことはEU域内でもあって、フランスやドイツべネルックス地域は人種混在が進むでしょうが、それ以外の地方や農山村地域では旧態然とした民族色が色濃く残るのでしょう。

グローバル時代が千年単位で続けば、世界中でいつの間にかわが国の同質社会のようになり、民族別の個性を持つ人口が各地過疎地に少数残る・・・文化人類学者の研究対象として?残るだけの時代が来るでしょう。

そのころには、異星人との交流が社会問題になっているかもしれませんから、どこまで行っても人類の悩みは尽きないことになります。

多民族混在社会は、理念的には可能な話ですが、現在社会、あるいは数十年単位で、地球人としての一体感まで行けるか?と言う問題です。

比較的同質性の高いEU域内でこそ、この可能性があるのでしょうが、短期間にこれを世界大に拡大していき、通貨を世界共通にするところまでやると、その分誤差・無理も大きくなりますが、どこまで我慢できるかと言う問題です。

地域による発展不均等・・誤差を容認することは、究極的には金利だけでなくその他の経済政策も統一的に行ってこそ成り立つ話です。

経済政策・・効果が国単位で大きく違うままで放置すれば、世界単一通貨制度は為替交換比率だけ世界中で固定する結果になる固定相場制度に復帰させるのと同義になるでしょう。

これは、世界中を固定為替相場制(市場価値で決めるのではなく、政治協議で決める)昔に戻すのと同じですから、無理があります。

Euの単一通貨制度は、それまでの民族通貨を廃止してしまい、他方で通貨政策と両輪をなす経済政策は各国の勝手にしたまま始めたのですから、今のところちぐはぐですが、出来るところから順次進め、そのうち各種経済政策も徐々に共通化して行こうとするものですから、単なる固定相場制復帰ではありません。

西欧の漸進主義と見るべきでしょう。

昔から、イギリスの経験論に対して大陸の観念論と言われますが、EEC以来ECを経てEUにまでこぎつけた大陸の歩みは、どうしてどうして歴史に残る漸進主義・現実主義の大成果でしょう。

EUは比較的同質レベルの限られた地域だけで始めたものですから、これ(人の移動自由化)が成り立つ話だと言われてきましたが、近年東欧諸国にウイングを広げ、さらにはイスラム教国のトルコまで加入申請している有様です。

 

 



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