04/01/08

人材活用術1(人種差別と人材派遣業界)

私の事務所で最近人材派遣を求める交渉を4〜5社としていたところ、どこの大手派遣会社も一律の時間給である上に、派遣してくる人材の質もマチマチなのに、それに等級がついていないのに驚きました。

どうせ同じなら、優秀な人材の方が良いに決まっているのですが、等級別供給システムになっていないのです。

合理的システマチックに運営されているのかと思ったら、どういう学歴かどういうスキルと有しているかにかかわらず、単に1時間単位何円というだけの旧態然としたシステムには大いに驚いた次第です。

内部的には、膨大な応募者をスキルに応じて分類しているようですが、そのランク付けを顧客に主張できていないので、まだ内部基準にとどまるのかもしれません。

そうとすれば、顧客企業の意識が遅れているだけで、顧客企業の意識さえ変れば細かい能力給制度の定着も、目前に来ている可能性があります。

いずれにせよ、終身雇用制を基本とする日本企業では能力にミスマッチがあっても配置転換するくらいしか出来ず、能力給システムを明確に出来ないキライがありますから、先ずは、こうしたしがらみのない人材派遣業界から風穴を開けていく必要があるでしょう。

従業員と直接向き合っている企業体としては、露骨な能力査定をするのは無理があるでしょうから、人材派遣業界の奮起に期待するところ大です。

これは、「日本の悪しき労働慣行」だと非難しているのではなく、これからのグローバルな経済発展に遅れを取らないためには、日本企業も日ごろから、能力査定システムにみんなが(労使ともに)慣れて行く必要があるからです。

現在は日本人というだけで、あるいは学卒・短大卒・高卒などの抽象的資格だけで、一定の給与が払われ、一定の生活水準が保障されるのですが、多数民族入り乱れて住む時代には、人種や年齢性別や学歴によるのではなく、職種を細分化して、能力査定された給与体系が生まれて来ざるを得ないでしょう。

こうしたディジタル的な能力判定システムとそれに対する賃金支給システムは、いわゆる同質国家を前提とするわが国では発達していませんでしたが、異民族入り乱れた多民族国家内、あるいはEU域内など諸外国では、能力査定を厳しく行う基準が直ぐにも発達してくるのでしょう。

人種差別が非難されますが、多民族混在社会では、この能力区別の原始的、概括的なメルクマールとして最初に発達した区分だった可能性があります。

昔は、集団・組織の原始形態は、先ず戦闘集団でもあったでしょうから、・・砂漠の隊商や商船団でも、いつでも戦闘体制に切り替えられる組織でした・・・すべての組織・団体では能力以前に忠誠心が先ず第一の尺度だったのは当然です。

こうした基準から言えば、組織内秩序は、血族・御一門・姻族、譜代・新参の順による差別が合理的でしたし、主従の上記基準を離れると同郷人か否か、付き合い期間の長短が重要なメルクマールでした。

この延長線上で終身雇用的精神関係が重視されますし、その外延としての人種差別に行き着くのは、必然・合理的だったのです。

 

 

 



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