04/30/07

銀行救済11(資金コスト5)

以上、前回まで仕入れコスト格差の関係を見てきましたが、仕入れコストだけではなく、焦げ付き率でも銀行系と金融会社とでは、大きな差があります。
大手サラ金と言えども、今のところサラ金に借りに来るのは、銀行や銀行系金融への支払いが出来そうもなくなってから来る人が殆どですから、銀行系の金融に比べて焦げ付き率では極端に不利になります。
大手サラ金だけでなく、大手金融会社(SFCG(旧商工ファンド)やロプロなど)と言えども例外では有りません。
銀行から借りられなくなった事業会社が、こうした金融会社が手形割引その他の融資で息をついでいるのですから、銀行に比べて焦げ付き率が大きくなるのは当然です。
その上銀行は充分な担保を取ってその範囲で手形割引や融資に応じているのに対し、金融会社は銀行がもうこれ以上貸せないと断った客を相手に貸すのですから、殆どの場合無担保に近いのです。
焦げ付き発生率が高い上に、焦げ付いたら「回収率も無担保である分低い」と言う悪条件で銀行と似た金利条件で、サラ金は貸し続けることが可能なのでしょうか?
サラ金や金融業者が、年利15%以内で採算の取れる程度の優良顧客だけしか貸せないとすれば、従来のサラ金客の上澄みだけですから、それでは、今の顧客の何十分の一しかいないでしょうから、サラ金業界は全体としてみれば規模を縮小して行かざるを得ないでしょう。
業界の規模の縮小・・・これが借りる方から見れば、焦げ付き可能性の高い層に対する貸し渋りの議論でしょう。
グレーゾーン金利の廃止は、一定の体力の保持とマナーを守れない企業の参入禁止、相撲で言えば、十両以下は参入できない社会を作ろうとしているのです。
(平成18年の改正法では、最低資金額も大幅にアップされました。)
個人300万円法人500万円→2000万円から順次5000万円まで引き上げですから、個人的業者や中小業者では、この面でも続けるのは難しくなるでしょう。
十両クラスのままでは、全員幕内クラス以上の銀行系との競争では、焦げ付き率のマイナスもあって生き残れませんから、みんな幕内に入り込まねば生き残れない時代になるのです。
そこで、何とか生き残ろうとすれば、さらにそのうえの顧客層・・焦げ付き率の低い層を狙うしかなくなります。
そこで、サラ金や金貸しが、先ずは焦げ付き率を下げるには、どうすればいいでしょうか?
15%の最上限に金利を貼り付ける方法では、銀行に断られた客しか来ませんから、焦げ付き率が下がらないのが目に見えています。
焦げ付き率を下げるには、銀行に断られる前の優良客を獲得するしかないでしょう。
グレーゾーン金利廃止政策は、必然的にサラ金と銀行系顧客とが重なり合うことになってくるのです。



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