04/27/07

銀行救済5(投資用融資の減少)

投資用の融資先がなくなってきて、困ってしまった銀行は、不動産業者への無責任な融資やゴルフ会員権・リゾート会員権売買の押し込み・抱き合わせ融資などに傾斜し、これがいわゆるバブルを膨張させ、バブルが崩壊した後に銀行の不良債権となって戻って来たのです。
銀行の役割が消滅していった流れとバブル発生については、02/24/06「金貸しと銀行の区別2(間接金融・・政府主導経済の先兵)」前後で連載しました。
日本のバブル崩壊とは、銀行によるバブル的信用膨張の破裂・・・金融危機にその本質があったと言うべきでしょう。
このコラムでここ2ヶ月ほど連載中のサラ金禍の根本である過剰与信問題と、バブル経済はその根っこが同じだったのです。
ところで、銀行による事業者への融資機能は、資金不足社会での輸血的機能と言うべきですから、本来は臨時緊急的機能でしかなく、恒久的機能であるべくもないのです。
タダ、こう言う状態が、明治維新以降百年以上も続くと、物心ついたときから銀行はそう言う仕事をするものだと言う意識になりますから、融資が本来的業務のような錯覚を起こしていただけでしょう。
高度成長期以降、日本では資本蓄積が進んだ結果、「輸血」を必要としない健康な企業が増えてきたのですが、それでなお「輸血」に頼る企業が存在していたとしても、そのような企業は、本来不健全な企業なのです。
自然人で言えば、春がきても寒い寒いと言ってオーバーコートを必要としているようなもので、本来は、
 「どこか、悪いんではないの?」
と心配されるべき半病人・・仕事を休んで病院で検査を受けるべきなのです。
企業で言えば、世の中が資金あまりで困っているときに、前向きの投資資金ではなく、越年資金に困って、なお銀行の融資・・「輸血」に頼らざるを得ないような企業は、市場競争の敗者であって退場すべきなのです。
このようにして健全な企業による銀行に対する資金需要は減る一方でしたから、バブル直前ころから、銀行の投資用融資機能は縮小する一方でしたから、本来の決裁・両替業務に先祖帰りして行くしかなかったのです。
この程度のことは、私でも当時(昭和50年代)から知っていたのですから、銀行の主な人は知って悩んでいたでしょう。
しかし、倒産状況の危機が迫っているわけでもないのに、「将来心配だ」と言うだけで、いきなり決済・両替業務だけに業務縮小することができず、ゴルフ会員権やリゾート会員権などとの抱き合わせ融資など過剰貸付に走ってバブルを招いたのです。
第三者が言うのは簡単ですが、当事者にとっては、目前の倒産状況でもないのに将来が問題だからと言って多過ぎる職員の急激なリストラをする勇気がなかったのでしょう。



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