04/24/07
判例と法律4(政治の転換)銀行の生き残り策1
話を利息制限法違反金利の不当利得返還請求権の問題に戻しますと、判例の傾向もあって現在では過払い金返還訴訟が激増していて、大手中小に拘わらず、その巨額引当金処理で赤字転落しつつあると言うのが現下の経済状態です。
ここに至ったについては、消費者救済に邁進した多くの弁護士の成果・輝かしい業績であったことは相違ないとしても、それだけか?と言うのが、今回のシリーズの疑問です。
刑事事件で言えば、10日も20日も拘束された後の自白でも、殆どすべて任意性を認める裁判所の運用が長年問題になっているのですが、いくら弁護士が争っても裁判所は見向きもしません。
これに対し、サラ金に限って簡単に任意性を認めない一方的解釈が横行するようになった政治的背景を見る必要があるでしょう。
暴対法関係の弁護士が、警察行政にうまく利用されているだけではないかという疑問が、一部から呈されています。
消費者関係の弁護士も、近年の相次ぐ消費者寄りの判例獲得が自分たちだけの成果だと思っているでしょうが、政府の銀行保護政策遂行の良いダシに使われていなければよいと思います。
先ず、ここ10〜15年前後の一方的な判例の流れは、表向き消費者、社会的弱者寄りであって、我々弁護士から見ればモロ手を上げて歓迎すべきように見えます。
こうしたサラ金をスケープゴート扱いする結果、誰が得し誰が損するかという結果論の視点から見ると、結果的に銀行業界の救済策になっている点に注目すべきでしょう。
昭和50年代では、社会的最弱者=消費者を食い物にする普通の社会的弱者対金融業者の闘争時代でした。
昔から金貸し・高利貸と言うのは、最底辺を食い物にするから蔑まれる職業であって、社会的には、最底辺層の成功者?がやっている商売でした。
もちろんそこで働く人々も、同じ金貸しなら銀行や信金などで働きたいでしょうし、あるいは普通の堅気の会社に勤めたいでしょうが、それが出来ない敗者の集団と言えるでしょう。
例えば、私が弁護士になったころの金貸しのイメージは、社会的に受け入れられ難い、朝鮮系の人やヤクザなどしか参入しないダーティな職業イメージです。
こう言う人種がやっている仕事だからこそ、サラ金や高利貸の場合、支払い遅れによる取立てが恐れられていたのです。
貸金業の規制の歴史で書きましたが、警察による犯罪予備軍としての取締りの対象から始ったのです。
言うならば、最底辺争いしている階層同士の戦いだったのです。
ホンの少し社会的に強い・・貸すだけのお金を持っているだけですが・・サラ金業界が、政治献金の結果?貸金業法の成立で、行儀さえよくすれば利息制限法違反でも有効にしてくれる法律の成立にこぎつけた昭和58年段階では、さしあたり先勝したというところです。
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