04/24/07
グラミン銀行2(能力の多様性)
過剰債務者問題は、経済の(好不況や貧困層の増加)問題だけではなく、家計管理能力の欠如などに起因している人も多くいます。
こう言う人たちには、現行の社会福祉と言う重たい制度ではなく、民間(NGO)と役所が智恵を出し合って啓発したり見守ったりして行く仕組みが必要でしょう。
過剰債務問題は、契約に必要な能力の有無にかかわらず、消費者が契約当事者になれる社会が来たことも大きな原因であることを、04/07/07「契約社会2(民法195)と消費者保護」前後で紹介しました。
半人前の人が増えてきた(契約当事者能力を持つ社会になった)以上は、それなりの社会的フォローが必要な時代が来たのです。
無能力者と能力者、限定能力者と言う能力制限の方式を前提とする民法の体系は、無理が生じているのです。
今は、能力者でもいろんな段階の人がいるうえに、分野別に情報の非対称性が顕著な時代です。
このために、ある人の担当している職業分野では卓越した能力を持つ人も、別の分野では弱い消費者でしかないなど、1人の人間の中でも能力が分裂しているのです。
健常人でもメガネや補聴器の必要な人がいるように、能力を制限するだけではなく、それなりに援助していく仕組みが必要な社会が来たのです。
消費行動に問題がある人は、総合的能力の劣る人が多いでしょうが、それにしても無能力者とまでは言えませんので、何らかの援助・啓発の仕組みが必要となっているのです。
健康で言えば自分の健康管理能力の低い人がいますが、こう言う人は社会・・視界から、ただ消えていくだけですから、今までは大して社会問題になりませんでした。
これが医療の充実によって、病気しても医療費をかけては社会に戻ってくるので、(社会復帰ならいいのですが、働かないで戻るだけの人が多いのです)政府は必死に健康管理を宣伝するようになったのです。
これと同じで、多重債務者の整理をしていると、お金の管理能力の低い人が多いのに気づくのです。
こうした人は、一時的な破産や再生などの手続、(健康で言えば手術やその後の通院治療)だけで終わりではなく、その後のフォロー(日常的な生活指導)が必要な気がします。
ここは矢張り、消費者教育や同病相憐れむ互助組織・・・アル中患者の会みたいなものです・・などなどの発達が必要な時代が来ているようです。
弁護士は、こうした分野に詳しい筈ですが、手を出すには仕事が多すぎます。
私などは、毎日のいろんな仕事が忙しすぎて、このようなゴタクを並べるのがやっとです。
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