04/23/07

利率規制2(グレーゾ−ン金利の存在意義2)

金利を卑しむキリスト世界やイスラム世界でも、時代の進展によって借金と利息の関係は経済的に有用な側面があることを無視できなかったのです。
この矛盾を隠蔽するために長い間、異教徒であるユダヤ教徒が利用されて来たことを、02/12/06「キリストと農業社会の歩み寄り2(キャピタルゲインと利息)」以下で紹介しました・・西洋でのユダヤ迫害の根っこは金利禁止の教義にあったのです。
有用ではあるが、契約の自由に任せると弱者に対しては高利になりがちで弊害も大きいので、暴利になり過ぎないように、管理しながら合法化して行くのが、近現代の基本思想と言うべきでしょう。
金利商品は、市場機能の働く分野と、圧倒的な弱者と強者の関係では市場機能が働かず、一方的な弱肉強食になってしまう分野の2面性をもっていると言うことでしょう。
同じ借地でも事業用の借地と生活用の借地借家には機能の相違・・平成の借地借家法は同じ法律の中でその区分けをしたものと言えるでしょう。
同じく借金でも、事業用の借金と生活用の借金では性格が違うのです。
後者の分野では、完全な市場機能に委ねず、何らかの規制が必要になるのです。
市場機能が働かず、一方的な関係になってしまう分野では、自由経済に委ねず、借地法や労働法などいろんな分野での規制が行なわれてきました。
それでも、地代そのものや賃金そのものを法定するのは無理ですから、せいぜい貸金業法同様にマナー部分・・労働時間や賃金支払い方法、労働環境整備、借地期間などの外形的保護・・規制が中心です。
最低賃金法は、利息制限法と同じで最低水準を定めるだけです。
ただし、市場機能の働く正常な金利市場でも、利息は普通の商品価格(たとえば、カメラやラーメンの値段がどうであろうともその商店の利害でしかないのです)と異なり、金利動向は経済全体に与える影響が大きいこともあって、どこの国でも、完全に放任していません。
金利政策をどうするかは、経済政策の重要な要素になっているのです。
しかし、いかに重要なものであろうとも、商品としての本質を持っている以上は、市場経済によって対価が決まる原理に服さざるを得ないのですから、国家権力によっても利率をハード(タイト)に決めるのは、無理があるのです。
米将軍といわれた吉宗が当時の期間商品であった米相場を管理しようとして、てこずったように、どのような権力をもってしても、市場経済に馴染むものについての相場操縦は無理なのです。
せいぜい公定歩合の上下や中央銀行へ預金率の操作・あるいは日銀券の発行数の調節などによって、間接的に金利調節するしかないのが、現在の常識です。
これに加えて、政府による経済政策の発動などによる経済活動の複雑な波及効果の結果、最末端の資金需要・・金利が決まってくるのですから、消費者金融と言えども経済原理を無視してタイトに強制するのは無理があるのです。



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