04/10/07

能力格差是正と人口政策5(レベルダウンへの誘惑)

前回まで、国際学力テストの結果を紹介しましたが、その参加者をどのように選ぶかによって大きな差がでますので、当然表向きは不作為抽選形式でやっているのでしょうが、それは各国の良識を信頼してやるより外ないのが実状です。
後に紹介する、産廃法のマニフェスト制度に似ています。
2000年のテストでは、高校普通科生徒140万人の参加と書いていますが、正確な国別能力を図るには、スポーツなどの世界選手権と同じように、上位から3分の1〜半分まで、(国によって人口が当然違いますから、)として、その成績分布で競った方がより正確になるでしょう。
上位から何番までの参加方式ですと、作為の余地が有りません。
それは兎も角として、一定の作為があろうがなかろうが、数年ごとの経過観察形式では、一定の傾向が出ることは間違いがないでしょう。
このように、日本の児童の学力がかなり下がっているのではないかと言う私の疑問は、ある程度データで裏付けられていると言えるでしょう。
(上記2003年の結果発表が、2004年12月予定と書いてありますから、3年ごとに行なうと、2006年のテスト結果のデータ公表は2007年暮れの予定になるのでしょうから、今ではまだ分かりません。)
学校現場の荒れが始って久しいのですが、先生ばかりの責任ではなく、入ってくる児童の素質レベル低下も大きな原因の一つではないでしょうか。
小中学校では、
      「先生の責任ではない、生徒が悪くなったのだ」
と本当のことをいえなくて黙っているのでしょう。
どこでもかしこでも、タブーだらけの世の中では、自由闊達な議論ができません。
一流大学でも、今や高校レベルの補修コースが必須になっている時代ですから、その前段階の高校や中学・小学校の低レベル化の進行は恐るべきものがある筈です。
生徒が低レベル化してくれば、授業内容も下げていかざるを得ませんし、一定以下にレベルが下がると、いくら授業レベルを下げても勉強の嫌いな子は嫌いですから、無理になるでしょう。
格差是正・・・サラ金禍をなくして行くには、収入格差を是正して行く・・収入の均質化を図ることですが、そのためには、国民のレベルを一律に引き下げて行くのも確かに一方法でしょう。
国民のレベルを引き上げて行くのは、辛い仕事ですが、レベルを落として行って下位集団にあわせるほど簡単で楽なことは有りません。
マラソンでも先行集団に追いついて行くのは大変ですが、下位集団の中に下がっていくのは簡単です。
(企業で言えば、以前よりも良い物を作る努力をするよりも粗悪品の大量生産に切り替えるのですから、直ぐ実現できるでしょう。)
どうせ格差是正なら「貧しいのを憂えず等しからざるを憂うる」と言う論理で、現在の政府の政策は、1億総低レベル化・低収入化政策を押し進めているのかも知れません。



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