04/07/07
契約社会2(民法195)と消費者保護
このようにしてみていくと、男女平等とか貧乏人・・プロレタリアートにも市民権を!と言っても、経済構造の裏付けがなければ、現実性がないし、逆に経済的裏付けがあれば法律でどうであろうとも相手にしてくれるのです。
外国人がオーバーステーであろうとなかろうと、あるいは、犯罪者であろうとも、あまり氏素性を詮索しないで大金をはたいてくれれば、デパートでも飲食店でも大事な顧客として扱ってくれるのです。
四民平等、大衆社会の実現を、経済的に見れば、元は、教養と財産のある市民(ブルジョワジー)だけが裁判の実際の当事者となる時代から、誰もが、訴えられ、強制執行される実際的資格を得た社会と言えるでしょう。
「身分から契約へ、」といわれますが、契約社会の裏づけは、みんなが契約当事者になれる仕組みの社会になったと言うことでしょう。
そのまた逆に、「契約は守らねばならないと言う意識」が定着すると、これを悪用した商法もはびこります。
表現の自由があれば、それを悪用した猥褻物が氾濫するのと同じです。
庶民も契約当事者になるべき・・強制執行されるべき財産を保有するようになったものの、これは押さえられるマイナスの資格を得ただけであって、きちんと自分を主張する能力までついた訳では有りません。
無能力者(法律上は未成年者と成年被後見人です)が、財産だけ持っているようなものです。
このことは未成年者や成人したばかりの若者が、カードを持っている事例を考えれば分かりますが、彼等は交渉能力があってカードを持っているのではなく、かっこいいと言う動機で持ち、使っているだけでしょう。
年寄りも交渉能力が劣る一方ですが、資産だけ持っている関係は未熟な若者と同じです。
そこで、こうした自己制御能力の劣る人を狙って、押し売りに始まる一方的な勧誘行為の横行がはじまり、この弊害が放置出来なくなって来たことから、消費者保護の諸政策、割賦販売法やクーリング・オフ制度が発達してきたのです。
さらには、業者に無茶に有利な特約を印刷しておいて、契約の効力として押し付ける商法も発達しました。
そこで消費者救済の判例が続出するようになりました。
最近出たばかりの、英会話塾ノバに対する解約金の判例もその一環です。
他方で消費者保護のための基本法と消費者契約法も成立し、消費者契約法では、特約があっても消費者に一方的に不利になる場合、無効になる制度が出来て来たのです。
消費者保護法制については、03/30/07「消費者保護基本法と消費者契約法2」等で紹介しました。
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