04/02/07
権利移転と恩恵1(民法182)民事行為と商行為1
ところで、現在の世の中には、民事(恩恵)的なものと、商行為(ビジネス)的なものの2種類があるのです。
いまはいろんな分野で、民事的なものと商亊的な分野に分かれているといえるでしょう。
この区別をしないで、単に借りている方が弱いとか、教えて貰う方が弱いなどと決め付けた議論をするのは間違いです。
昔は「教えを乞う」のは、文字どおり乞うのであって、先生の恩を受けることでしたが、予備校の講師はは雇われ人的立場ですし、朝日カルチャーなどの先生も客として受講者を意識しなければやっていけません。
われわれ消費者が、ヨドバシカメラなどでデジタル製品について、いくら製品説明を受けても客でしかないのです。
レストランで食べるのは、食べられない人が恩恵(炊き出し)で食べさせて貰うのではなく、「お客様は王様」として食べてやる立場です。
もちろんホテルなども、寝る場所に困って一夜の宿を求めて泊めてもらう・・・「一宿一飯の恩義を」感じるものではなく、客としてもてなされるために行く場所に変わっているのです。
車に乗せてもらうのも、タクシーの客として乗るのと友人に乗せて貰うのとでは意味が違います。今でも、友人知人に、ちょっと自転車やボールペン、自動車や傘を貸す行為や、食事をご馳走する行為、火災等で困った人に臨時に空いている家を貸してやる行為、何か聴かれて教えてやるなどなどその他すべて無償が原則です。
このように、昔から資産や知恵その他の持てる方から持たざる方への移転行為を定めた法律が民法ですが、・・・民法での基本は、資産・保有者から保有していない方への占有等(所有権の移転を含めて)の移転する行為すべてを、恩恵を基本とした法律構成になっているのです。
このため原則として、無償となっています。
地上権、地役権、小作権その他昔からある各種土地利用権も、地代、小作料等の規定があるものの、それはこうした権利に本質的な要素になっていないのはその所為です。
つい最近までちゃんと対価を払う売買契約・・・商人まで、「売ってやる」と言う供給側の論理が強く、客の方は「売ってください」とか、「貸して下さい」と言う表現が多かったのですが、これなどは、何千年に亘る所有権者が強い・・・絶対の思想の残滓と言えるでしょう。
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