04/21/06

功利主義4とルネッサンスの時差1

ルネサンス以降、商業主義の時代が到来し、西洋各国では15世紀半ばから18世紀にかけて絶対主義を標榜する諸国家が採用したのが、重商主義と言われる政策です。
勿論これに対し、重農主義(ケネーだったかな?)と言う説もありますが、私のこれまでの意見からすれば、復古主義に過ぎないことになります。
したがって、重農主義は時間の経過で駆逐されていったのです。
重商主義政策が、公然と主張され採用される時代が到来していたと言っても、その骨格となる功利主義哲学が公認されるまで、さらに時間がかかったのが分かります。
ところで、当時の時間の流れを見ておきますと、今とは比べ物にならないくらいゆったりとした時間の流れがあったのです。
20世紀になると芸術家の時代精神の先取りと言っても、ホンの数十年も先取りすれば大したものでしたし、最近では、ホンの数年から10年単位がやっとでしょう。
これに対し、当時は時代の流れがゆったりしていましたので、大芸術家の先取りは、数百年単位だったのです。
スパーンの長さを見るために、ルネッサンスの時期を見て置きますと、ボッカチオが書いたデカメロンは1350年ごろですし、ダンテ・アリギエーリ(1265-1321)の神曲は、1321年ころに完成したと言われています。
レオナルド・ダ・ヴィンチ (Leonardo da Vinci)は、1452年4月15日 生れの1519年5月2日死亡ですし、彫刻で有名な、ミケランジェロ・ブオナローティ(Michelangelo di Lodovico Buonarroti Simoni,)は、 1475年3月6日 生まれで 1564年2月18日死亡ですから、200年近くも遅れています。
ルネッサンスは、芸術方面だけで見ても、開花してから最盛期を迎えるまでに、数百年を要しているのです。
天文学の父と言われるガリレオ・ガリレイ(Galileo Galilei)は ユリウス暦1564年2月15日 〜 グレゴリオ暦1642年1月8日)です。
(1582年2月24日にグレゴリオ暦が発布されました。)
一般に芸術家は、時代の感覚の先取りが殆どですから、このくらい時間の流れがゆったりしている時代には、芸術家の開花と一般人の意識の変化の間には、数百年の時差があってもおかしくないでしょう。



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