04/10/06

宗教と土俗信仰の違い3(絶対王制の成立と世界の戦国時代化)

今では、そんな大仰な(神の摂理)説明がなくとも、国家権力は絶対ですから、兎も角「法である」と言うだけで、違反者を取り締まったり、違反の程度によっては死刑にすら出来るのです。
その意味では絶対王政の成立は、宗教の存在価値の低下に大きな役割を果たしたことが、分かるでしょう。
ニーチェの「神は死んだ」と言うのは、尤もな所です。
先ずはイングランドのヘンリー8世による国教会の独立・・すなわち各種の制定法は、ローマ法王庁に関係なくなったことを意味したでしょう。
その後、イギリスはどしどしと海賊行為に乗り出すようになるのですが、これはキリスト世界共通法の破棄によるものであって、偶然では有りません。
フランスではルイ14世が、「朕は国家なり(L'etat, c'est moi)」と言う権力の確立して、神様のお墨つきなしにどしどし好きな法律を作り、処罰できることになったのです。
これらは、あくまで1国内の絶対的権力ですから、結果的に近隣諸国との間での自分の作った法の強制のし合い、戦争(海賊)に発展します。
西洋の絶対王政時代は、東洋の鎖国とは逆に重商主義国家時代でしたので、世界宗教よりも・・世界共通ルールです・・・自分の制定した法が優先するとなれば、争いの絶えない時代が到来します。
なお、王権の絶対化思想の基礎付けには、なお神様を利用した王権神授説によるものでしたが、その後革命を経て、神様とは完全に縁を切り、政治的裏づけは、民主主義・・民族国家・・主権国家思想によることとなって現在に至っているのです。
世界共通法の消滅(神が死んだ)が、近代以降第2次世界大戦までの間、世界中が戦国時代化・弱肉強食化した理由でしょう。
それまでは、十字軍の遠征のように異教徒との戦いが基本で、その他は王位継承戦争など地域的個別事情による戦争でしたが、その後は世界中でヒマなしに戦争する時代が来たのです。
第二次世界大戦も、ご承知のようにブロック経済化がその原因だったのですから、国際取引ルールがなくなったことが、その原因と見ることができます。
観念的な国際連盟や連合の成立よりも、国際取引ルールであるガットやWTOの実効性を図る(現在の世界宗教と言えるでしょう)方が、実際の平和維持にとっては、重要だった事が分かります。



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