04/18/05

多様な夫婦?4(民法135)近親婚禁止と内縁1

前回までのコラムでの
    「お上にたて突いた以上は、保護しない」
と言う論理があるという立場を推し進めていくと、同じように、お上の禁止する夫婦関係にあえて入った以上は、一切の保護を与えないことになるのでしょうか?
法の禁止する近親婚をあえて選んだ場合には、届出をしても受け付けてくれないので、届出のない夫婦になってしまいます。
(内縁にはこういうものが多かったのです。)
先ずは、前提となる民法の近親婚禁止規定を紹介しましょう。

民法
第734条 直系血族又は3親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。 
但し、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない。
2 第817条の9の規定によつて親族関係が終了した後も、前項と同様とする。
 
第735条 直系姻族の間では、婚姻をすることができない。第728条又は第817条の9の規定によつて姻族関係が終了した後も、同様である。
 
第736条 養子、その配偶者、直系卑属又はその配偶者と養親又はその直系尊属との間では、第729条の規定によつて親族関係が終了した後でも、婚姻をすることができない。

この近親婚禁止に違反している場合、制度上許されないので、届出をしても受け付けてくれないのです。
このように、実際は結婚式を大々的にして、習俗的には公認された夫婦生活をしていても、明治民法の基準からはみ出した形態の場合は、仕方なしに内縁にとどまっているに過ぎなかい場合が多いのです。
ある制度は、ある時代の大方の慣習に合致しているでしょうが、左右両翼にその基準におさまらない部分ができてしまうものです。
学校の授業で言えば、中くらいにあわせて授業すると良くできる子は退屈するし、出来ない子供はついていけないというひずみが出るのと同じです。
戦前の家族制度は、中堅農家をモデルにしたものであることを、03/29/05「夫婦別姓13(上流の家と庶民の家1)民法132(夫婦財産契約)」以下夫婦別姓論(同氏になった経緯)の連載で紹介してきました。
このとき出来た家父長制では、戸主と跡取娘の恋愛などでは、入夫婚姻も嫁入りも出来ず、届出が出来なかったのです。
詩人与謝野晶子の先生?愛人与謝野鉄幹は妻子持ちでしたが、奥さんが女戸主であったために、戸主であった鉄幹との婚姻届出が出来なかったので、内縁のままであったことが有名な例でしょう。
こうした特定の習俗の強制が、両端のはみ出し部分での仕方なしの内縁を生み出していたのです。
内縁については、09/22/02「住所とは? 2(報告的届け出と創設的届け出)(内縁)」その他あちこちで書いていますのでサ−チして下さい。



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