04/17/05

多様な婚姻制度8(多様な夫婦?2)(高裁と最高裁判所の判断)

これに対し、高裁では何度か和解を試みたようですが、和解が成立せず、判決となりました。(H15・8・27)以下は前記判例時報の引用です。
「お互いに生活上の『特別な他人』としての立場を保持してきたこともまた認められ、YがXとの格別の話し合いもなく、突然、前記関係を破棄し、それを破綻させるに至ったことについては、Xについて関係継続についての期待を一方的に裏切るものであって、相当とは認め難い」として、Xの請求を100万円を限度で」
認容しました。
これに対する最高裁の判断は、以下のとおりでした。

(H16・11・8第1小法廷)
「婚姻外の男女関係が継続していた期間中、両者はその住居を異にしており、共同生活をしたことは全くない。
それぞれが自己の生計を維持管理しており、共有する財産もなかったこと。
Xは、Yとの間に2人の子を出産したが、この養育負担を免れたいとの女性の要望にもとづく両者の事前の取り決めに従い、2人の子の養育には一切かかわりを持たなかった。
また、出産の際にはY側から出産費用等として相当額の金員をその都度受領していること、両者の間に民法所定の婚姻をする旨の意思の合致が存したことはない。
かえって、両者は意図的に婚姻を回避していること、両者の間において、その一方が相手方に無断で相手方以外のものと婚姻をするなどしてその関係から離脱してはならない旨の関係存続に関する合意がされた形跡はない
ことなど判事事情の下においては、XとYとの前記関係については、婚姻およびこれに準ずるものと同様の存続の保障を認める余地はない
ことはもとより、前記関係の存続に関し、YがXに対して何らかの法的な義務を負い、又は、Xが前記関係の存続に関する法的な権利ないし利益を有するものとは言えず、
YがXとの関係を一方的に破棄して他の女性と婚姻したことを持って、慰謝料請求権の発生を肯認し得る不法行為と評価することはできないものと言うべきである」

として、原判決のY敗訴部分を破棄して、Xの請求を破棄した一審判決を相当としたものです。
(上記判例時報の解説のままの引用ですが、文章が長すぎますので私の一存で適当に切り、改行しました。)

以上は、正確を期するために専門書そのままの引用ですので読みにくいと思いますが、要は、
「自分から民法所定の婚姻意思がないと内外に宣言し、これを実践してきた以上は、(X=女性はジェンダー論の専門家、学者のようです。) 法的保護を求めても無理ですよ」
ということでしょうか?



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