04/10/05

明治維新の開国と中国の開放経済1・・・「脱亜入欧・和魂洋才」と清朝の「中学為体、西学為用」1

話が飛びますが、1980年代以降、解放経済に転じた中国の事情は、明治維新での開国・解放経済に類似していると思いますので、ついでに中国人学者の論文を紹介しておきましょう。
中国が開放経済になるについては、日本の明治期の法制度制定の歴史をかなり詳しく勉強しているようです。
たまたま、平成14年12月に「自由と正義」に寄稿された中国社会科学院法学研究所副研究員干敏氏による(正確には迂回の迂のシンニュウのないものです。)
 「日本民法典編纂の視点からの中国民法典起草方針への啓示」
と言う、日中国交30周年記念論文がありますので大まかに紹介しておきましょう。
開放経済の締めくくりとして中国でも、経済活動の基本となる民法典編纂事業が肝要であるとして、明治期の日本の民法典成立事情を研究しているようです。
この論文によると、アヘン戦争前後の清朝が、新しい西洋の文物の輸入に失敗したのは、日本の「脱亜入欧」「和魂洋才」に対し、「中学為体、西学為用」「師夷長技以制夷」で接したところにあると言うのです。
これによれば、清朝指導層の唱えた 
 「中学為体、西学為用」とは、「中国の国学は根本の体にして西洋の西学は道具として用いる」
というものであり、
 「師夷長技以制夷」とは、「夷荻の長所技術を学んでそれを以って夷荻を制御する。」
と言う指導思想であったそうです。
和魂洋才と一見似ているようですが、わが国は官民上げて、生活様式まで全て洋式化して(脱亜入欧)民法の基礎になる社会実質の改変を目指したのに対し、清朝では法の前提たる社会実質の変更を拒んだまま技術=法のみを輸入しようとしたところに無理があったという考察です。



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