04/07/05
女性の地位低下9(専業主婦の時代2)
前回コラムで書いたように、明治以降、女性の貨幣経済への適応が遅れたのが、明治以降の女性の地位低下の主原因であったと私は思っています。
戦後、理念だけ平等にして、あるいは政治運動として女性解放運動をしてきただけでは、実質がなかなか伴わなかったのではないでしょうか?
さしあたり戦後の女性にとっては、いい結婚をして良い生活をしたかったのですから、楽で金回りのいいサラリーマンとの結婚が中心となり、農家へ嫁ぐ女性は激減してしまいました。
これがかえって、女性の地位低下に繋がったのですから、皮肉なものです。
今でもそうですが、都会に出るのは先ず男性であって、女性が田舎に残される傾向があるのです。
江戸時代には都会に出た男性は独身のまま死亡していたことは02/10/05「江戸の人口構成1(江戸には江戸っ子はいなかった!)」前後のコラムで 既に紹介しました。
ところが、明治以降は都会に出た男性が結婚する時代になったのですが、結婚段階では、先に都会に出ていた同じ地方出身の男性を追って都会に出て、一緒になるパターンが多くなったのも女性の地位低下に大きく作用しました。
都市労働者の妻は男性に生活を頼る点で弱くなっただけでなく、何しろ男性は10年ほども早くから都会に出て生活に慣れているのに対し、女性はいきなり東北の田舎から出てきて言葉もママならないのですから、家庭生活そのものが、まごつくばかりで一気に男性に対する地位低下が進んだとも言われます。
専業主婦になった多くの女性にとっては、過酷な農業に比べて夢のように楽な生活になったのですが、
さしあたり、地方から出て来た女性にとっては、馬鹿にされないように都会の文化を身につけるのが焦眉の急であったでしょう。
しかし、折角都会化した文化を身につけても、お茶碗を洗ったり衣類を揃えたり、お花を飾る家事労働だけでは、農家の主たる担い手であった時代に比べて、あまりにも立場が弱くなってしまいました。
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