04/01/05
夫婦別姓20(庶民の家の内実の変遷と女性の地位低下1)農村の衰退1
明治維新後の地租改正を経て、農民の都会への追い出しが進み、次第に都市労働者、兵士、ホワイトカラー層が増えてくると、その分だけ農業や第一次産業従事者は減少していきます。
地租改正が、農地の流動化および都市労働者化に果たした役割については、04/08/04「地租改正と売買自由化2(日本版囲い込み?・・・労働者の創出」で紹介しました。
更に農村でも商品経済化が進むと、残った農民の窮乏化が一層進みました。
映画「おしん」の経済背景ですし、昭和ご一新と言う青年将校・軍部台頭の背景でもあります。
下村湖人の次郎物語、尾崎士郎の人生劇場などは、いずれも地主階級没落過程を描いたものでしょう。
明治大正期から昭和初期にかけては、先ず最初に自作農の小作化、貧窮化があり、ついで中小地主の没落の過程であったのです。
その結果生まれた都市労働者家庭では原則として、武家同様に夫の収入に頼る生活になりますから相対的な妻の地位低下は免れません。(現在の共働きをここでは含みません。)
しかも、明治以降の男尊女卑思想の結果、法的には、家父長制になっていましたから、相続するのは男子ばかりとなり、(江戸時代までの庶民は、姉家督などで女性も相続していました。)子沢山の関係から、男子の婿入り婚は激減していきますから、嫁入り、すなわち婚家に入るのは一方的に女性ばかりになっていきます。
こういう変化が怒涛のように起こったのですから、それまでの名(形式)は夫、実質は妻と言う棲み分けが崩れてしまったのです。
夫婦同氏のままであれば、女性は割を食う関係になって行きます。
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