04/26/03
銀行とは 3?(融資機能の重要性3)
大手銀行の中でも、大型融資中心で銀行の中の銀行と言われていた長期信用銀行や日債銀がまっ先に潰れ、次いで興銀も怪しくなってやっと富士銀行と合併し、同じく大型融資が中心の信託銀行も苦しくなっています。
反面小口貸し付け中心の地銀が結構健闘しているばかりか、大手までリテールなどと英語に言い換えて、小口融資に参入している現状を見れば、社債や株式発行による大口融資減少が如何に大きな影響を与えたかが分かります。
融資先がなくなっても従来の延長で、せっせと預金勧誘していた銀行は、物品販売で言えば、売れない商品を大量に仕入れ続けて、販売部門では投げ売りしていたようなものですね。
商品の投げ売りですと直ぐ赤字決算になります。
しかし、貸し金ですと、返済時期が来るまで顕在化しないばかりか、利息だけ払えば、書き換えを認めるのが普通ですので、利息も払えくなる程、(ここまで行けば、人間ならば、点滴しても生きて行けなくなった病状ですよ)企業業績が悪化するまで先送り出来る仕組みです。
いずれにしても投げ売りである以上は、時間の経過で赤字が露呈する運命にあったのです。
ここまで書けば問題点の所在は明らかです。
担保融資に傾斜していて担保が下落したことが問題なのではなくて、売れない商品である預金を仕入れ続けたところに問題があったのです。
ここで皆さんは、大手企業が合計何兆円も社債や株式市場で吸収する以上は?の分預金が減っているからいい筈だと考えるでしょう。
ところが、そうではないのです。
後に「花見酒の経済」「株式の持ち合い」で説明しますが、信用創造機能とか言って金融機関内でぐるぐるお金が廻って、幾らでも観念的に膨張して行く仕組みが有るのです。
時価発行株式を買うと言っても株式申込証には法律(たとえば商法175条2項)で払い込み取扱金融機関を指定しなければならないことになっています。
社債発行の場合は、商法297条で社債管理会社の設置が原則義務付けられていて、297条の2で管理会社の資格は、銀行、信託会社担保つき社債信託法5条の免許の有る会社に限定されています。
こうして株式申込金や社債申込金の何千億円が、どこかの金融機関に入金される仕組みですから、金融機関全体では、全然資金が減少しないのです。
投資家が銀行に預金しないで新株を買ったとしても、そのお金はやっぱり銀行に行く仕組みになっているのです。
融資万能の時代に、あらゆる法律で金融機関(銀行、信託、信金その他)に預金が集まる仕組みにして優遇していた結果、預金が不要になった後も預金が集まり過ぎて、金融機関を弱らせていたといえるでしょう。
このように、権力と結びついた保護政策は、時代が変わると、却ってマイナスに作用することは歴史上結構有るものです。
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