04/24/02

離婚と子供 2

私が弁護士になった頃は、夫に女性が出来て帰って来ない、生活費を入れない、暴力を振るう、など夫に責任のある事例が殆どでした。 
その後、どちらが悪いのか、はっきりしない事件が増えて、離婚申し立ての事情が複雑になった事がありました。
最近では、離婚原因として、どちらが悪いかに拘わらず、夫婦関係が破たんしていれば、離婚が認められるようになって来ましたので、離婚原因を細かく主張する必要性が減少しました。
その結果、最近では、離婚原因として、相手方をそんなに非難する必要がなくなって、離婚条件を中心に、合理的な話し合いが出来る場になっていました。
ところが、前回のコラムで述べた様に、子育てに熱心な男性が増えて来ますと、子供の親権にこだわる人が増えて参ります。
それでも、『あなたが何から何まで、やれる訳はないでしょ。』と言う私の説得で、大抵の男性は、子供の事は諦めますが、それでも諦めきれない男性が、出現しつつあります。
こういう人が増えて来ますと、離婚事件は、子供の親権を巡って、熾烈な争いになり、折角スマートになりつつあった、事件の展開も、自分の優越性を主張する為に、いきおい、相手の欠点を主張しがちとなって、代理人の弁護士にとり、精神的に、しんどい事件になって来ます。
財産関係の争いは、自分の主張が認められなくても、(裁判官は、世間知らずだ等と文句は言いますが、)そのうち諦めて判決に服すものですが、子供に関しては、負けた方は、なかなか理性的になれない事が多い様です。
その結果、非合法に子供を連れ去る事の応酬となってくると、何の為に、裁判所で親権者を決めているのかわかりません。(アメリカの誘拐事件の大半はこの種の争いだとも聞きますが。)
こうした事を防止する為には、親権者の決定にあたっては、当事者の言い分を、十分に聞いて、納得が得られる状況で、決める必要があります。
これからの離婚事件は、子供の取り合いになりますと、とても難しい時代に差し掛かっていると言えるでしょう。



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