03/30/08
出入国の自由化政策
一般的に都会と田舎の交通の便がよくなると、人が都会に集まってしまう傾向があるのも同じ原理です。
千葉の人が新宿の細かい道まで知っているのに、新宿に住んでいる人が千葉の細かい道を知っていることがないのと同じです。
都会の人が出身地でもないのに、田舎に定着するのは例外中の例外ですが、田舎の人が都会に住み着くのは普通です。
我々弁護士で言えば、田舎出身の弁護士が、都会に事務所を持って都会の事件を受任する外に、出身地の事件も両方やっているのです。
このように、人の移動が自由化されると平等に恩恵を受けるのではなく、先進地域の職人が後進国や田舎からの出稼ぎによって割を食う傾向があるのです。
その代わり政府単位で見ると、都会による地方からの収奪・・先進国による後進国の収奪が成立するのです。
田舎で教育資金を投じて、やっと田舎出身の弁護士が出来ても、その弁護士が都会に事務所を構えてしまうと、田舎では育て損です。
交通の便が良くなると都会から弁護士が田舎に出張して行って事件を扱うので、田舎に事務所・・事業所が出来なくなる傾向・・これはその他の産業でも地方の営業所を引き上げて地域中核都市に集中する傾向と同じです。
この点は、11/28/07「農地解放の意義2(子沢山政策と地方の疲弊)」その他教育と地方自治のコラムで連載しました。
せっかく成人まで育てて、しかも英才に限って中央に吸い取られるシステムを改めない限り、地方は衰退する一方だと言うのが私の持論です。
出入国の開放政策は、以上に書いたように先進国の個々人にとっては若干不利な政策ですが、国家としては後進国がせっかく育てた人材を無償で奪い取れる・・国家隆盛の元ですから、開放政策は好むところでしょう。
ただし、為替相場が、仮に購買力平価を忠実に反映しているとした場合でも、(これは理論値であって、実際には各種政策効果の結果、こうしたことは有り得ません)それは、各種交易材の平均値ですから、国際化の遅れた分野では却って、平均値以上の高価格になっているのが原則です。
例えば、理髪などのサービス業などは隣の国の方が安いといっても、そんな遠くまでいけませんから、割高でも国民は我慢するしかないのです。
わが国のサービス業の生産性が総じて低いのは、こうした交易の不自由性・・不存在に起因するのです。
こうして、割高な分野・・農業もそうですが、・・ほど開放するメリットが一般国民には大きいのですが、関係者は既得権確保(競争がなくて恩恵を受けている分に比例して反対)の気持ちが強くなります。
そのうえ、前回から今回の冒頭に書いたように、割高でない同等の需給比の関係でも先進地域への憧れによる流入圧力がありますから、総じて関係する個人にとっては競合・流入はマイナスです。
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