03/28/08
出入国管理及び難民認定法1
前回書いたように、国籍があるかないかと日本国内で住めるかどうか、あるいはどのような職業について働けるかどうかは、別問題です。
日本国内で外国人が就労出来るかどうかの関係は、国籍法の問題ではなく、出入国管理法の在留資格の章で別表として細かく定められています。
日本人ならば、どの職業につこうとその人の勝手ですが、外人の場合、その得た資格に応じて就労できる範囲が限定されている仕組みです。
ただし、これも相対的なもので、日本人でも弁護士や医師あるいは調理師や美容師など資格だらけの社会ですから、それらの資格を取得しないで仕事をすると違反になる点は同じです。
無免許運転をすれば、日本人でも処罰されます。
医師や弁護士、運転資格その他各種資格の共通化政策は、人的交流の障壁解消に重要な役割があります。
日本人の場合は違反しても、その法律に違反に対する処罰や不利益があるだけで、日本から追い出される・・在留資格に影響を及ぼしません。
江戸時代には、10/03/06「公事方御定書の刑罰8(追放刑はどうなったか)」その他で紹介したように追放刑がありましたが、現在では追放刑はないのです。
国内で自由に労働できるかの観点で国籍と在留資格の問題に戻しますと、今では、外国人のままで、日本国内資格をどこまで与えられるかどうかにあるのです。
在留資格が緩和・拡大される一方ですから、この点でも国籍の有無による生活上の差は、それほどではなくなりつつ社会です。
現在社会では、日本国籍が無くとも一定要件で(ビザやパスポートなど)原則自由に出入国が出来るし、外国籍のままでの就労資格についても拡大される一方ですから、現実的な問題としては(我々弁護士業務としては、)国籍取得要件も重要ですが、在留資格該当の有無の方が頻繁に発生する切実な問題になっています。
国籍を争う事件はどちらかといえば、日本人と血族関係のあるばあいの事件が殆どで、
ほんとの外国人の場合には、在留資格さえあれば問題がないのことが殆どです。
国民の個々人の登録関係で比ゆ的に言えば、本籍と住民登録の違いのような関係です。
千葉県に本籍があろうとなかろうと、日常の権利義務には全く関係がないのですが、国籍と在留資格とはこれと同じとまでいきませんが、各種行動に関して国籍要件が緩和される傾向にあるのが世界の趨勢です。
最近の公明党の主張では、(地方)公務員になる資格どころか選挙権まで与えろというものだったと思いますが、これは、うろ覚えですので不正確かも知れませんので、皆さんが独自に確認してください。
勿論、選挙権といっても、定住期間、納税の程度その他の絞りを前提にしている話でしょうが・・。
ところで、外国人の出入国管理は、日本国民の権利義務に関することではないので、元は政令(勅令)事項でした。
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