03/26/08
国際単一通貨と移動の自由
現在の世界経済の運営は、鎌倉幕府末期や江戸時代末期に有力大名・・主要国の協議(協力を得て)で決めていかざるを得なかったのと同様の時代です。
今、アメリカがサブプライム問題の解決のために、世界経済を考えずに自分の都合を世界に押し付けようとすれば、世界経済はガタガタになるでしょう。
徳川家が幕末に有力大名の意見を無視して、開国その他重要事項を決めようとして軋轢が起きたのと同じです。
正確には、徳川政権初期と違って、相対的権威が弱まって来ていたので、有力大名の意見を聞かざるを得なくなってその意見を聞いていたのです。
そうなると事情の知らない頑迷なグループからの「付け上がるな!」と言うフラストレーションが徳川家内部で溜まります。
このフラストレーションを反映して、意見を聞いているとキリがないと言う方向に傾いて「エイヤッ」とばかりに強行した結果が、安政の大獄に繋がるのです。
安政の大獄前後の政治事情については、08/24/04「幕末の政治模様1(家茂の就任と一連の政治)」以下で紹介しました。
現在のアメリカも幕末の徳川家同様に、相対的地位の低下は覆うべくもないのですが、不景気のアメリカが、なりフリ構わずに金利の上げ下げやドルの大量発行をした場合、青森や沖縄に日銀があって、その地域の経済状況に合わせて日本全体の金利の上げ下げや公共投資を決定しているようなことになる危険があります。
青森や沖縄というのは比喩として正しくなければ、地盤沈下の著しい関西地区を基準に日本全体の経済政策を行う危険といえば分かりよいでしょうか?
現在の世界全体の経済状況を見ると、中国の例を見るまでもなく、全体としては過熱気味でどちらかといえば、金融の引き締めが必要な時代です。
資源高騰が始まっていることからも、世界全体がインフレ気味になっていることが結果的に分かるでしょう。
ところで、金利政策や経済政策が国際統一政策で行う・・・・単一通貨制度が仮に成立するとした場合、結局は各地の経済発展不均衡を無視した一種の為替固定相場制度ですから、硬すぎてひび割れ・・無理が出てきます。
今は、東京と沖縄では景気状況が違っていても、単一通貨制度でも一国内の不均衡だから我慢できるのですが、これが異民族間で・しかも別の主権を持った政府間でも我慢ができるかと言うことです。
これを異民族・異政府間にも拡大したのが、EUの共通通貨制度です。
Euの単一通貨制度とは、一旦マルクやフラン等とユーロとの交換比率を決めた後に時間の経過で域内各国の経済発展不均衡が生じても(生じるのは必然でしょう)、その修正をしないのですから、為替交換比率を一定のまま固定した固定相場制にしたのと効果的には同じことになります。
言うならば域内の発展不均衡が生じて、貨幣価値が地域内で異なっても、それが嫌なら物品が値段の高い方に移動するだけでなく、人間の方も労働価値の高いところ・・均衡するまで移動すればいいと言う考え方です。
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