03/22/08
グローバル経済下の通貨政策
人類には学習効果がありますから、同じ事をしても同じ結果にならないのです。
アメリカで印刷されたばかりのドルの札束を持って翌日フランスに行っても、既にドルとユーロの交換比率が下がっているでしょうから、却って損をしてしまうリスクがある時代です。
ですから、一旦暴落が始まったら怖くて、誰もドルに手を出さなくなってしまうでしょう。
学習効果があるので、現在では単純な大量供給競争にはなりませんが、金利低下競争、ゼロ金利、またはマイナス金利競争になってくると、まだ世界に波及するまでの時間が長いのでこの種の競争は今のところまだ可能でしょうか?
その期間が円の大量供給の時のように、年単位での値下がりではなくわずか3日〜10日で相場変動するとしても、その3〜10日間だけの時差を利用した外貨取引で大儲けする人も出てくるでしょう。
しかし、これは為替ディーラー間のことであって、実体経済にはそれほどの影響がないと思われます。
商売とは安い地域で仕入れて高い地域で販売するのが原始的な姿ですが、お金も金利の安いところで借りて高いところで預けたり運用すれば、それだけで儲かるのですから、商品の値引き競争と同じです。
実勢金利の高いところとは、資金需要が旺盛・・すなわち成長余力のあるところと同義ですから、世界人類的にはあまっている所から足らざるところに供給する正義にかなった政策です。
商品流通の自由主義と同様にマネーも商品の一つと考えれば、自由主義経済の究極の姿かもしれません。
こうして実質低金利国・・成長余力のない国の通貨は中央銀行がどのような政策をとろうとも、国内需要を超えた供給をすれば海外流出するしかないので、原則としてじわじわと為替価格が下がります。
仮に、国際低金利競争がないとすれば、仮に公定歩合を3%の金利に設定していても、国内需要が2%の金利までしかなければ、逆ザヤでもじっと持っているよりはいいので投売り的に4%でも借りたいと言う海外勢に貸すしかなくると言うことで、国内資金が流出し、金融の引き締めに繋がります。
しかし、よその国がもっと低金利で貸してくれるとなれば、高金利のドルや円を借りる必要がないので、上記のような海外流出がないどころか、逆に海外から高金利を求めて外貨が流入し、これを円やドルに換えるので国内で円やドルがだぶつき、円高・ドル高になってしまいます。
円高やドル高になれば貿易競争上不利ですから、貿易収支の黒字が減って、その方面からの円高・ドル高要因が解消されていきます。
これが自然の経済現象で変化するならば合理的ですが、貿易黒字でもないのに、人為的に高金利にして円高やドル高を招来している場合には、必要のない為替高となって貿易収支の大幅赤字となって経済の混乱要因です。
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