03/21/08
サブプライム問題と世界経済8(低金利競争4)
このように、現在の政策責任者の資質としては、教科書のない時代に骨太の決断できる腹の据わった人材が要請されるのです。
そもそも、自分のハラが据わっていない人材が総理では、その人選をするのは無理でしょう。
教科書のない時代・・乱世になると骨太の逆である、官僚上がりの順送り人事・・先例踏襲主義ではとても勤まらないのに、武藤氏が不同意になるとこれに懲りずに更に元大蔵次官を提案し、順送り人事を繰り返そうとしているのですから、今回の日銀総裁人事の論点を理解していないようです。
話が変りますが、今回のチベット騒動に関してダライ・ラマの会見をする様子と中国の自治区政府主席とか言う官僚の会見を見比べると、ダライ・ラマの胆の腹の据わり具合と中国の官僚上がりの人材の線の細さの格差に驚くばかりです。
中国は伝統的に専制君主=官僚社会ですから、この体質が共産革命を経ても未だに続いていることが今回の騒動で表面に出たと言えるでしょう。
そういう目で見れば現在のトップ・・胡 錦濤氏の映像を見ても官僚上がりのイメージです。
中国もキャッチアップだけなら官僚主導・・せいぜい、チベット鎮圧の功績程度の治安に重点を置いた実績だけでいいでしょうが、今のままの体制ではそのうち行き詰るかもしれません。
よその国のことはいいですが、世界中が、海図なき航海に乗り出した以上は、官僚主導時代が終わりつつある・・新しい時代が来ているというべきです。
話をサブプライム問題に戻しますと、成熟国では資金・設備あまりですから、政府の都合で高金利にしても銀行の方は集まった資金の運用先がないのです。
日本の銀行は、日本企業に高い金利で貸して海外投資してもらうしかないのですが、日本企業も高い金利の日本で借りるよりは、もしもアメリカの方が低金利になれば、低金利のアメリカで借りて、そのお金を世界中に工場進出その他の投資をした方がいいに決まっています。
こうしてみていくと、一国だけで(成長力を無視した)高金利政策を取れない時代が来ているのです。
では、その逆に世界中の銀行が、ゼロ金利競争(もしかしたらマイナス金利も出てくるでしょう)・・紙幣の薄利多売競争を始めたらどうなるのでしょうか?
誰かが一旦核爆弾のボタンを押してしまうと、後は負けられないとばかりに人類破滅まで押し続けることになるのと同じで、ゼロ金利と紙幣の発行競争がとどまらなくなると、紙幣の信用はなくなり無政府状態になってしまうかもしれません。
たとえば、閉鎖社会で来月から円の国内流通量が倍になるとすれば、その国内での物価は論理的には倍になるのですから、早耳の人が情報の伝わるのが遅い田舎に行って手当たり次第に仕入れて販売時期には倍に値上がりしていれば大儲けです。
しかし、繰り返し書きますが、既に日本円の大量供給の教訓を得ていますので、大量供給した資金を運用する前から、大量供給するという噂だけでドルの値下がりが先取りされているのです。
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