03/21/08

サブプライム問題と世界経済7(低金利競争3)

後ろ向き融資を受けた人たちが、アメリカ国内で使うだけではなく、外国人の場合、ドルで借りて母国その他の国の紙幣に換金して使うので、円のキャリー取引と結果的に同じく世界中の国の紙幣の増発になります。

日本の円大量供給の場合には、前向きの投資案件があるのに資金不足のためにインフラ整備などできなかった中国など 周辺に資金不足国が多かったので、大量流出した資金は前向き投資資金に使われたので、直ぐにはインフレにならなかったのです。

現在では、もう資金がどこでも充分ですから、(既に中国の外貨準備は世界1でしょう?)資源高騰局面になっているのですから、アメリカがドルを大量供給しても健全な需要が存在しないのです。

当面は日本円が世界の需要を満たしていた投資資金の追い出し・・入れ替わりを目指すのでしょうし、実際円の還流が始まって円が急騰しています。

しかし、アメリカの方が日本より経済規模が大きいので、日本の円キャリー取引の穴埋めくらいでは収まらないでしょう。

その余った分は、世界中の銀行が貸し倒れを恐れて貸さないような、後ろ向き資金向けへの融資になるので、(金余りになるとおのずから審査がゆるくなるのです)この分は、インフレ誘発原因となるでしょう。

こうして時間の経過で、アメリカ発のインフレが世界を覆うことになる可能性があります。

さしあたり、次の日銀総裁および副総裁は、役人の順送り人事の発想ではなく、円キャリー取引の収束によって国内に還流する膨大な円対策と、アメリカ発(ホントは日本が始めた事ですが・・)のインフレ・・資源高騰による消費者物価の高騰を防ぐ手立てにたけた人がなるべきでしょう。

金利引き上げ、円回収が先ず従来型では思いつく政策ですが、金利引き上げが市中のだぶついた資金吸収策になると言う伝統的な学問が今では通用しなくなっているのです。

日本が金利を引き上げると、昔の閉鎖社会のままであれば、高金利では投資してもうまみがないので、投資しないで預金が増え、市中から資金が吸収されたのですが、グローバル経済下では円キャリー取引の逆張りで、アメリカのゼロ金利または低金利で借りた人が日本の高金利を求めて銀行に殺到して来るので、却って資金がだぶついてしまいます。

この換金の過程で円高になるのは当然として、実際に換金された円は国内でどうなるかと言う17〜18日に書いた問題です。

海外に出ていた円が戻ってくるだけでも大変なのに、(口減らしのために満州その他に出ていた邦人が敗戦で戻ってきた戦後の食糧難に似ています)積極的に高金利にしたら、利ざやを求めて日本に外貨が殺到すると余計大変なことになります。

銀行は来れば拒めず預金を受け入れるしかないのですが、日本では高金利での融資先、運用先がないのですから、銀行は逆ザヤで参ってしまいます。

 

 



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