03/20/08
サブプライム問題と世界経済5(低金利競争1)
2001年から始まった日本発の過剰流動性が回りまわって原油を初めとする資源高騰になったのは、最近の1〜2年のことですから、ずいぶんと時間がかかり、その間日本は潤沢な資金でうまい汁を吸えていたことになります。
これからは、この回転率が早くなるので、日本のようにうまいことは行かないでしょうが、真似をする国・・アメリカが出てきました。
予想通り、19日の夕刊ではアメリカが一挙に0,75%も金利を下げて、2,25%・・実質ゼロ金利になったと報道されています。
デフレのわが国と違いアメリカではその程度の物価上昇があるから、実質と表面の金利が違うのです。
アメリカが日本の真似をして無制限にドルの垂れ流しをすれば、世界経済のインフレ化の程度は半端なものではないでしょう。
これを経済界は見越してドルの暴落・資源急騰が始まっているのです。
アメリカでドルを大量発行しても、バブル崩壊後の日本同様にサブプライムで傷ついたアメリカ経済は、投資・生産増に回転していくのは無理でしょう。
潤沢な資金を供給して、サブプライムローンを売り出そうとしても、・・もう一度住宅資金を貸すといわれても低所得層は怖がってローンを組まないといえばいいでしょうか?
成熟経済社会では、投資不足ではなく投資・・設備過剰が問題なのです。
公民館も博物館も何とは会館も、多すぎて維持管理費のコスト負担にあえいでいるのが、先進国です。
教育施設も多すぎて、今や大学も全入時代ですが、進学しない方がいい子供まで無理に高校や大学へ行かされて不良になる時代です・・教育問題はこの次に書きます。
先進国では、低金利、過剰流動性政策を執っても、景気回復の好循環には繋がらず、悪くすれば悪質なインフレにしかならない傾向があるのです。
庶民はこれを利用して収入増になるわけではないのに、過剰流動性のために物価が高騰するばかりでは、実質消費能力を超える人が出てきて路頭に迷う人が多く出る可能性があります。
わが国の場合は、ゼロ金利プラス円の大量供給下でもデフレのままだったのは、一つには国民が賢明で・・羹に懲りて膾を吹くたぐいで、供給された資金に誰も飛びつかなかったのと、近くに資金不足国の中国があって底なしに資金を吸い込んでくれたのが良かったのです。
お陰で従来では考えられないような、ユニクロを初めとする、品質が良い割合に低価格品が豊富に手に入って、実質生活水準が上昇しました。
(毒入り冷凍餃子事件は、何事にも発生する病理作用の一例です)
庶民にとっては、生活費が逆に下がって実質生活水準が上がって救われていたのです。
世界中がEUのように貨幣発行権を統合していくまでは、長い年月が掛かるでしょうが、それまでの間にそれぞれの国が好きなように無限大に紙幣を発行してこれが海外流出する時代が来ると、インフレ輸出の競争になってしまいます。
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