03/19/08
サブプライム問題と世界経済6(円の大量供給の功罪2)
円大量供給の反作用として世界中の資源高騰という副作用・・昔の一国経済で見れば直ちに国内のインフレになったのですが、今は、国内はデフレのまま世界規模で資源輸入価格上昇で跳ね返って来るまで時間が掛かるので、分かり難かった関係です。
国内だけで見れば、ジャブジャブとお金を先に借りた企業が使う段階では、まだ低価格ですから早い者勝ちですが、これが時間の経過で、次の仕入れから値上がりすると言う数ヶ月単位の循環だったのが、世界を回ってくる分だけ年単位の期間がかかっただけのことです。
このように、低金利と円の大量供給は、日本の金融危機下では、いいこと尽くめだったのですが、将来金利反転局面が来ると日銀資産が国債に偏ってしまった分だけ、資産劣化のリスクが大きくなっています。
そこで2006年7月から、量的緩和策の解除になったのですから、本来は日銀保有国債を市中に売却して市中から円を少しづつでも引き上げることになる筈ですが、それでは国債が暴落します。
そこで量的緩和策終了とは言うものの、ロンバート型低金利政策に変更されたのです。
ロンバート型とは市中から国債を買い取るのでなく、国債を担保に貸付するやり方で、一旦市中に売却した国債をそのままにするのではなく、日銀が銀行への貸し付け担保にして回収するので、円が市中に放出される関係では同じですから、円の大量供給をやめたとはいえ、円の回収に入ったのではなく、大量供給したまま・・現状維持という政策です。
この場合日銀は、国債を担保として預かっているだけですから、自己保有ではないので、国債が値下がりしても担保価値が目減りするだけで、(銀行の倒産騒ぎがない限り)日銀の債権額の評価が下がらないと言うカラクリです。
2006年度決算によると約6兆円分の国債が減っているのは、評価損だけでなく7月から年度末までの担保切り替え分を含むからでしょう。
日本の円の大量供給政策は、2001年3月から、2006年7月まででしたが、その間約96兆円前後の国債買いオペを実施しているのですから、同額の円が・・国内外に過剰流動性となって流出していたことになるです。
石原さんの新銀行東京同様に、円の大量供給は、その場凌ぎとしてはいいこと尽くめだけれども、世界的に見ればインフレ・・紙幣の過剰流通政策ですから、3月18日に書いたように、この先どういう付けが日本に回って来るか?と言う危惧があります。
これからは、一国経済で完結する時代ではないのですから、一国が野放図に低金利で紙幣を無限大に発行して、インフレを世界に輸出したのでは、公害輸出と同じでハタ迷惑で困ります。
低金利競争を始めると世界経済がめちゃくちゃになりますから、紙幣の共通発行・・通貨主権の統合化への道筋をつける必要があるでしょう。
その間、発行に関するルール化などの話し合いも必要でしょう。
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