03/17/08

サブプライム問題と世界経済2(日銀の資産劣化1)

今後は、日本から流出していた円が還流されるのですから、国内的に円がだぶついてきます。

日本の銀行は、返済されたお金の使い道に再び困るでしょう。

これが、土地、マンションや絵画などの投機にお金が向かったのが、プラザ合意後のバブル発生の原因だったのですが、同じことには馴れてるからともう一度やれば、バブルの再来です。

しかし、ここのところ、既に不動産相場は下降気味ですし、日本国民には、バブル崩壊後遺症がまだありますので、国民は再び踊ろされないでしょう。

また、実際にバブルが再来しても大変です。

日銀としては、さしあたりは国債の売りオペで市場から資金を吸収するしかないでしょう。

この間に国債相場が値上がりしていれば、大儲けですが、逆に値下がり・・金利が上昇していれば大変なことになります。

ほぼゼロ金利下で国債を大量に吸収してきたのですから、普通はそのときより値下がりしているはずです。

(2006年7月から金利誘導目標が、0%から0,25%に引き上げられているのですから、理論的には同率の値下がりになっているはずです。)

日銀の貸借対照表を見ますと、現在インターネットで公表(毎年6月に前年度決算発表です)されているのは、平成17年度の決算ですが、これによると総資産が144兆8629億円で負債が142兆0017億円、差額の資本部分が2兆8611億円となっています。

この144兆の資産の内国債部分が、93兆2738億円です。

そして資本部分を除いた剰余金(税引き前)は5621億円ですが、この内外為損益・・円安による差益が4774億円ですから、これが円高に振れていくと、大幅な差損が発生するでしょう。

ちなみに外貨の保有を見ると、前年度4兆5230億に対し18年度が4兆9975億円の評価になっているのですが、これが1割あまり円高になれば、利益部分が吹き飛んでしまいます。

そして国債ですが、保有額の0,25%の下落とすれば、約93兆×0,25%=2325億円の評価損ですから、為替差損とあわせれば、今年の6月発表の決算で既に赤字に転落している可能性があります。

今後円高が続き、金利上昇が続いて、国債相場が、(約93兆円の)2〜3%前後も下がれば、資本部分の約2兆円が全部吹き飛んでしまうでしょうから、国債に偏りすぎていた資産構成が問題になって来るのです。

(あるいは、自己資本2兆8000億あまりの割合から考えて、その約50倍に上る過大な国債の抱え込み・・・一般銀行同様の基準を用いれば、自己資本比率が低すぎるので、ちょっとした変動で大赤字になる脆弱性があるのです。)

日銀が倒産したらどうなるのでしょうか?

 

 



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資