03/15/08

政策責任者の資格(日銀総裁と財務大臣)6

このスタグフレーションに対しては、マネタリストの考えを採用したレーガノミックスで克服しましたが、わが国のバブル崩壊後の深刻なデフレスパイラルには、処方箋が見つからず右往左往していたばかりでした。

外国の真似をしたり、教科書のない時代が来ると、官僚上がりには手が余るのです。

バブル崩壊後に就任した松下康雄氏も東大法卒から大蔵省事官を経て、いったん民間銀行頭取になってから日銀総裁に就任しているのですが、これと言ったことが出来ず、デフレが進行するばかりで、もみくちゃのまま終わっているのです。

過去の先進国のやり方を勉強して、官僚時代の経験の積み重ねで過去のやり方を真似てそつなくやれる人材では、海図なき航海に出たわが国では、最早やっていけないのです。

わが国のバブル崩壊とその対策は、世界の先端的事件でしたから、世界中の専門家の研究対象になる有様ですから、よその国のまねばかりできた日本の官僚的素質には手が余ったのです。

バブル崩壊とその対処は、これからは、日本が世界に手本を示さなければならないことが、明白になった事件でした。

長年経済一流、政治は二流と言われていたことから分かるように、ホントはこう言う時代は個別分野ではかなり前から進んでいたのですが、経済を総括する政治の大きな役割を外国のまねしか出来ない二流の人材が担ってきた咎めがでたのが、バブルとその崩壊でしょう。

現在争点になっている日銀総裁の人事(経済官庁の政策責任者を含めて)は、旧大蔵省出身かどうかが争点ではなく、(役人が一時的に民間に籍を置いたのではなく)在野で鍛えられた人が、金融政策の責任者になるべきです。

レーガン政権では、マネタリストとして知られていたグリーンスパン氏を起用し、レーガノミックスを成功させたのですが、日本でも誰を起用するかについては、その人の経済学的立場や手腕を問題とすべきです。

法学部で優秀な成績だったというだけで、どこの官庁に入っても順調に出世していく・・・そのコース最後の名誉職として日銀総裁の地位が保障されているのでは困るのです。

経済政策やマネー供給量、金利を決めるのは、国民生活に大きな影響を及ぼすことですから、名誉職では勤まりません。

ちなみに、財政と金融政策の分離と言うのも不思議な主張です。

財政政策の一部として、中央銀行の役割があるのですから、(今では貨幣の単なる番人ではありません)これを分離して、もしも、財政は積極、金融は引き締めなど、ちぐはぐな政策が採用されたのでは経済がもちません。

元々は、兌換紙幣廃止によって節度のない紙幣発行を抑制するために中立・・別機関が要請されたのが中央銀行の中立性のはじまりです。

この点は、01/16/07「不換紙幣と中央銀行の独立性2」前後で紹介しました。

しかし、今では金融調節機能に始まって財政との一体性が増しているのですから、一時必要だったに過ぎない原理を時代が変っても墨守するのはおかしいのです。

 



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