03/15/08

政策責任者の資格(日銀総裁と財務大臣)5

アメリカのグリーンスパン前議長なども学者・経済界出身ですし、その他歴代財務長官は経済界・・ウオール街その他企業経営経歴の持ち主が多いのです。

わが国も、経済政策は経済界出身者に任せるくらいにならないと、うまく行かないでしょう。

現在わが国では、官僚が経済政策を立案しているのですが、自分で戦争をしたこともない平安貴族が、武士の戦争のやりかたを議論していた保元の乱に似ています。

そのうえに、経済官庁である旧大蔵省や通産省などの幹部の多くは、東大法学部出身と言うのですから、噴飯ものです。

平安時代に戦ったこともない貴族が、近衛の大将になっていたのと同じで、飾りでしかなく実戦には役立たないはずです。

現在日銀総裁人事でもめていますが、最有力候補の武藤敏郎氏の経歴を見ると、例によって東大法学部出身と言うのです。

これまで書いてきた宮沢喜一氏も東大法学部卒です。

ついでに薬害エイズでつい最近出た判決で課長が刑事処罰を受けたのに、その上の役職者にお咎めなしという論理は、その上の人は実務を知らないから・・と言うことらしいです。

そこで厚労省の現事務次官を調べてみるとこれも東大法卒でした。

「分からないなら上に立つなよ!」と言うのが普通の感想ですが、法学部卒が経済政策に限らず薬務行政その他一切を牛耳っているのは、まさに平安時代の貴種と言うだけで大事にされていたのと同じ発想です。

経済が右肩上がりの単純な方向性の時代には、日銀は景気が過熱すれば引き締めて、不況になれば、緩和すると言う単純な操作だけ出来ればよかったのですが、アメリカのスタグフレーション以来旧来のやり方では、不況下でもインフレになるというジレンマに悩まされるようになったのです。 

吉宗が、武家の窮乏を解決するためにコメの増産に励むと、今度はコメが値下がりして、四苦八苦したのと似ています。

増産すれば値が下がることは、今の常識から考えれば、誰でも分かる話ですが、当時はそこまで思いつかなかったのです。

03/07/08 「市場原理5とわが国の阿弥陀信仰1(現世の経済学と来世の宗教1)」で書きましたが、個々人の生き方のルールである儒教や宗教と、全体としてどうなるかを探求する経済学の視点の違いとも言えるでしょう。

個人だけ考えれば、自分だけ増産すれば収入が増えるのですが、みんなが増産すれば個別価格は、需要と供給の均衡点にしか来ないのです。

結果的に社会の総需要を超えれば、値崩れせざるをえないのです。

同じように金利の上げ下げや公共工事・・需要喚起だけで、好不況を左右できると信じられて来た時代が終わっていたことが、明白になったのが、スタグフレーション到来の意味するものでした。

それまでの教科書と違った展開になってきたのです。

 



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