03/08/08

ケインズ経済学3と賢人政治

この延長上に郵政民営化論争があるのですが、政府が国民からお金を吸い上げて財投資金として、官僚が好きなように使うのが良いのか、民間銀行や債券投資に国民の金を振り向けて、民間の智慧でお金を使うのが良いかの論争です。

この問題については、08/10/07「財投資金の消長3と政権党の消長2」その他郵政民営化関連で大分書きました。

税で取るのも、国債や貯金と称して吸い上げるのも経済的に見れば、政府が資金を吸い上げて自分で使う・・再配分する点は同じです。

ちなみに、ケインズはイギリス人ですが、彼の意見は、有効需要の創出=公共投資政策ですし、インフレには金利の引き上げで対処するという意見ですから、一種の管理政策で、すでに古典的な自由放任主義ではありません。

ケインズによれば、政治家は圧力に弱いから、(積極財政に傾くばかりで金融引き締めには常に反対する傾向)賢人が投資を決めたり金利を上げたりすべきだという一種の賢人政治を理想にしていた面もあるようです。

官僚上がりの宮沢さんは、この面でも自分は賢人だという自信もあったでしょうから・・真似したのでしょう。

日本では、バブル崩壊ころまでは、政治家よりは官僚に対する信頼の方が高かったことを想起してもいいでしょう。

1980年代に、新聞記事などで「日米賢人会議」なるものの開催が報道されることがありましたが、多分ケインズ思想に凝っている人たちが、ケインズを偲んで始めたのかも知れません。

しかし、誰も必要としないところに、創生資金だったかな?官僚・・賢人のつもり?が押し付けても、無駄なお金のつかい道になる確率が高いのですから、・・各地で美術館その他箱物が乱立しました・・やはり蛇の道は蛇に任せる・・市場に任せるのがスジだったでしょう。

この経済政策の誤りが、巨大な財政赤字になって残り、現在及び将来の国民を苦しめることになるのです。

ケインズの有効需要の発想はまさに革命といえるほど、学生時代にちょこっと読んだけですが・・・眼からウロコの斬新なものでしたが、上記のように、みんなが貯金や債券・株式の投資をする時代になると、お上が投資配分するのは無駄です。

市場を無視した官僚による資金運用の非効率・・補助金行政は、不正も起きます・・が問題になってきたのです。

明治以降は、資金不足が基本的問題の時代でしたから、投資すべき先はいくらでもあったのですが、選別能力のない役人が投資先を選んでも大体的中していただけです。

現在は、投資不足による経済停滞ではなく、国内では投資は行き渡っている資金あまりなのですから、どこに投資しても儲かる・・国策として起爆剤になる時代ではありません。

 



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