03/04/08
保護行政の限界
民生委員は前回条文を紹介したように、制度的に無給で・・条文では委嘱・・民間ボランティアですが、精神福祉法による相談員の制度は、社会奉仕ではなく上記のとおり任命制ですから、給与が支給される公務員になるのでしょう。
彼らの行動形態は、民生委員よりもっとお役所的ですから、みずから進んで家庭に分け入って困っている人の発掘などしてくれません。
先ず誰かが、保健所などへ相談に行ってはじめて、相談記録が作られてこれに応じる仕組みです。
児童虐待に対応するべき児童相談所も、誰かの通報で始まり、相談記録が作られて行く点は同じです。
08/18/06「警察署の機能の変遷2(地域センター機能へ1)」以下のコラムでも書きましたが、役人は総じて受身で、届出があれば対応すると言うのが基本姿勢ですから、一人で困ってノイローゼになっている人の救済を行政に100%期待するのは、将来的にも無理な感じです。
これを強化すべきだとすると税金ばかりが膨らむし、行政による家庭への介入の限度との関係でも難しい問題です。
その他、女性対象のいろんな相談センターが次々と設立されていますが、先ず相談に出向いたり、電話したりする・・駆け込みが基本です。
これらは、相談の敷居が低くなったという程度のことで、積極的にこうした機関が困っている人を探し出してくれる仕組みではありません。
結局は、本人の背中を押してくれる身の回りの人が必要なのですが、この関係が少なくなっているのが現在から将来にかけての問題です。
健康体の人がイキナリ病気や怪我をしたときでもそうですが、自分で救急車を呼ぶのではなく、周りの人が顔色悪いのじゃないかなどと気を使ってくれて救急車呼んでくれたりすることが必要です。
高齢者の一人暮らしの心配は、こうした問題に尽きるのですが、若者も独身率が上がってくると、精神的に病んでいる人などがそのまま放置される危険があるのです。
「いのちの電話」その他が発達しても、自分で電話する気力のない人たち・・前段階の人が取り残される点は同じです。
このように考えていくと役割が縮小されてきたとは言え、これからも民間療法・・宗教の果たす役割りが、皆無になったわけではないでしょう。
日本酒も全国的大手メーカーばかりではなく、地酒・・個性的メーカー品が求められているように、宗教もマス・画一的な世界宗教ではなく、専門店化が必要ではないでしょうか。
大衆向けには、多種多様な陶酔系・・パチンコ、競馬やプロ野球・サッカー・スキー、スケートその他ヨサコイ節、ソーラン節などへのイベント参加など各種娯楽産業による積極的勧誘・・受け皿作りしかないのかもしれません。
薬物依存系の流行も、その一種と言えなくはありません。
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