03/30/07

品確法5と借地借家法7(建物の寿命2)

例えば、建物の基礎と言っても、私の子どものころに普通にあった家の基礎は、柱の下に石を置いているだけの家が多かったのですが、(かくれんぼで、他人の家の床下や天井裏を這いずり回った時代です。)いまや、ぎっちりと基礎コンクリートを回しているのが普通ですし、生活レベルの向上にあわせて家に対する要求水準が上がっています。
要求水準の上がった平成になってから制定された借地借家法で、家の原則的存続期間が、どうなったか紹介しましょう。

借地借家法
平成3・10・4・法律 90号 (借地権の存続期間)
第3条 借地権の存続期間は、30年とする。

ただし、契約でこれより長い期間を定めたときは、その期間とする。以上のように、平成の借地借家法では、石造りの堅固な建物(今の言葉で言えば鉄筋コンクリートづくりのビルです。)を含めて、すべて30年間に期間を縮小されてしまったのです。
大正の借地法では特に期間を定めなければ、堅固な建物では自動的に60年とされていたのですが、平成の借地借家法では、自動的に30年に短縮されてしまったのです。
ビルを建てるような事業者は、社会的弱者はではないから、借地法で保護しなくともいくらでも好きなように契約できるから・契約自由の原則に任せればいいのであって、期間を法定をする必要がないと言う意味もあるでしょう。
このような理由があるのかもしれませんが、兎も角、期間を定めない場合の基準が半分になった効果は大きいでしょう。
民法や借地法と言うのは、業者だけの取締法と違って、生活の基本になる重要な法典であって、特約のない場合の基本水準を定める機能があるのです。
たとえば、実際に相続する割合も遺言でかなり変えられますが、基本になる相続分の法定は大きな意味を持っています。
平成の法典で、大正のころに保障していたよりも短い期間を、原則にしてしまった多角的な意味を軽視すべきではないでしょう。
このように、定期借地権制度の創設など建物存続期間を結果的に短縮する方向・・・アナウンス効果でずっと動いていた政府が、他方で、平成10年ころになっていきなり50年〜100年保障住宅の奨励・・言い出すのは何となく自己矛盾っぽいと思いませんか?



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