03/27/07

過剰与信・過剰消費社会7(テクニックの破綻)

話を小手先のテクニックとその結果に戻しますと、国家・社会規模になると規模が大きく複雑ですから、小手先の誤魔化し(小細工と言って)も複雑ですし、その咎めは簡単には出難いのですが、大なり小なり結果はいつかは出るのです。
ですから、王道に反した素朴な常識に反したことを続ければ、長期的には国を滅ぼすことになるでしょう。
汚職でも背任や横領でも、組織的で複雑になればなるほど露見しにくいものです。
役人のいうことを聞いていると一々尤もなのですが、だけど素朴な立場で結論がおかしいことがあって、素人の参加による民主主義制度と言うものがなり立っているのです。
官僚上がりが細かく詳しいには違いないのですが、官僚に任せると「木を見て森を見ない」弊害があって、政治の素人である知事などが重宝されるのもその例でしょう。
今回の風邪薬タミフル騒動でも、厚生労働省の役人の理屈のための理屈に納得していた国民は一人もいなかったはずですが、一々理屈をこねられると、反論出来ないだけです。
しかし、素朴な疑問の前に最後は兜を脱いだ形になりました。
一般社会では、抗弁権切断の法理が原則であることを、03/22/07「割賦販売法2(抗弁権の接続2)」で説明しましたが、これを利用して提携ローンの場合にも切断出来るままですと業者は極めて有利になってしまうことをそのコラムで説明しました。
提携ローンの場合には、指定商品制度をなくして原則として抗弁権を接続させるべきだと3月22日に書きましたが、その面でも販売業者を優遇し過ぎているのです。
これも、ごまかしのテクニックの一つです。
金貸しが自分で厳しい取立てをすると世論の指弾を受けますので、保証会社を別に設立して、お金を貸すときには必ずその保証会社の保証つきにして、焦げ付くとその子会社が全額返したことにして、保証人の求償権として厳しい取立てをする仕組みが発達しました。
そうすれば、保証会社は貸金業の免許を取っていないので、貸金業法上の規制を免れられるからです。
ただし、この抜け道ゴマカシのテクニックは、貸金業法の改正で手当てされていることを、04/16/03「債権回収業法とは 1」前後のコラムで連載しました。
サラ金のズルイテクニックに関しては、政府は迅速に対応しているのですが、提携ローンではそのままで、指定商品だけに限定しているから、問題が絶えないのです。
ところで、保証会社付きにして、金利のほかに保証料をとるやり方は、銀行がもともと始めたことです。
このために殆どの銀行は、保証専門の子会社を持っています。
銀行の保証や債権回収業については、05/12/03「銀行の存在意義 (証券化)1」その他に書きましたが、銀行の場合には、脱法目的ではなく、小役人気質特有の心理・・責任転嫁の目的で始めたことでしょう。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資