03/12/07

生活保護激増の構造5(55年体制下の「市民」とは?)

55年体制は、一定規模以上の企業従業員とその社長等の経営陣だけを「市民」としてつくりあげた体制ですから、ここからはみ出た階層にとっては老後問題・・経済問題は深刻です。
ギリシャ・ローマ時代の「市民」と言っても、全員でなかったのと同じ考えで戦後の法制度が作られてきた咎め・・・体制から弾かれた階層が高齢者の生き地獄を作っているのです。
元々弾き飛ばされたのは、弱者中心ですから、自助努力をする意識も低いし、意識があったとしてもその日の生活がやっとと言う人が多いので、長い老後のために蓄積を出来た人の方が圧倒的に少ないのです。
現役引退後20〜30年の期間のうち、健康な期間については生き甲斐と生活費の2方面の問題があって、最後の死後への旅立ちの準備期間とあわせて平均20年〜30年前後もある・・長いのが、高齢者問題です。
そこで、先ずは、お金のある人もない人も、高齢化しても働きたいだけ働かせてあげて(義務ではなく権利としてです)、その中で、給与や労賃が下がったことによって生活費が足りない階層については、生活保障で対処すべきです。
高齢化が進んで、どうしょうもなくなった本来の老後・・・介護が必要な人については、介護の社会化の問題ですし、死後に向けての心の準備こそは、政府や社会が面倒見なくとも、個々人が内面的に解決していく問題でしょう。
現場労働者などでは、60歳を越えて、まだ健康だからもっと働きたいと思っている人も多いのですが、大手の工事現場では、高齢者の入構制限があって、現場作業員として入れてくれないので、小さな現場しか、はいれないなどの問題もあります。
実は、中小零細が受注する小さな現場の方が、足元その他危ない場所が多いのですから矛盾関係です。
個人の家の手直しなどの方が、狭苦しいところ・・理想的な労働環境と言う訳には行きませんが、そうした場所で仕事しなければならないのです。
ちょうど55年体制下では、最も弱い零細事業者や一人親方が各種の保護対象から外れているのと似ています。
大手企業では自社の社員は、高齢者雇用安定法の精神で、継続雇用の努力をするのでしょうが、肝腎の生活に困る職種の人たち・・彼らの多くは国民年金すら掛けてきたかどうかと言う人が多いのです。
大手とすれば、高齢者の現場での転倒や落下事故発生など労災事故による、責任発生を恐れているのです。
労災事故があると、公共工事の入札適格ランクの減点対象にしている自治体が多いのですが、それはそれで労災を減らそうとする方向へ働くので、一面では良いのです。



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