03/12/07

生活保護激増の構造4(高齢社会3)55年体制の埒外

弁護士は、一見大きな顔をしていますが、自分の意見を自由に言えるだけであって、弁護士は個人経営者として、厚生年金にすら加入出来ないのですから、老後に関しては大手企業従業員とは大きく違ってくるのです。
個人事業者が経済的な立場・・法制度上では、いろいろな場面で冷遇されていることについては、55年体制全般として、12/31/02 「55年体制 2(保険制度1)」前後で連載しました。
厚生年金加入資格については、「12/19/06加入者の制限1(厚生年金保険法10)」で書きました。
個人事業主は、「経営者だから国で面倒見なくとも自分で何とかしろ」と言う法制度です。
こうして大手企業の社長・・例えばトヨタの社長は雇われ人として各種の保護があるのに、八百屋大工など個人で手間仕事をしている人には、経営者だからと厚生年金や適格年金には加入させないのです。
どちらの方が経済弱者か明らかですが、55年体制と言うのは、大企業経営者とその従業員だけが良い思いをする仕組みのことです。
その結果、私が弁護士になったころには、自衛のために生保会社と個人的年金契約をして将来のために積み立てるしかなかったのです。
このように自助努力しても、これらは公的年金とは違うので、税金の控除にはなりません。
そのうえに、破産やその他イザというときには、個人的貯蓄の一種として全部召し上げられる関係です。
サラリ−マンの場合には、退職金予定額が何千万円とあってもその8分の1だけが破産財団になるだけです。
もちろん,生涯受給予定の年金総額が仮に1億円あっても、その分には誰も手を付けられない聖域(差し押さえ禁止)にされているのです。
ちなみに個人事業者である我々も、平成の始めころから日本弁護士連合会単位で、(同業者が集まって)適格年金制度が創設出来るようになって、今では厚生年金には加入出来ないが、適格年金には加入出来るようになっています。
ただし、これは厚生年金受給とは違い、受給段階で年収に加算されて課税される仕組みです。
(積み立てたときの年収から積み立て分が控除されますが、その同額が、受給時に課税されるのですから、課税が先送りされるだけの扱いです)
このように平成以前には、弁護士には適格年金もなく、個人的・・意識的に老後資金をためてきた人以外には、弁護士も老後不安である点では、八百屋・魚屋さんや現場労務者と同じです。
生活費の問題に限りますと、健康に留意してどこまで働いても、最後は働けないのですから、結局は引退後死亡までの期間の長短と過去の蓄積の大小が老後の重要問題であることに変わりません。



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