03/11/07

高齢者の生きがい7(社会の受け皿6)

前回まで紹介したとおり、高齢者の問題の多くは高齢者の就職問題であることが政府でも認識していて、昭和48年から既に法律が出来ているのですが、今でも精神規定が中心であることから分かるように、なかなか社会意識が変わらないところに問題があるのです。
ただ、私に言わせれば、社会意識の変革はそれだけいくら唱えても進みませんから、そのバックにあるいろんな制度の変革からして行く必要であるのに、政府はそれに手を着けてこなかった咎めだと思うのです。
前回まで紹介した改正法でも、60歳定年を上げることが出来ず、後は継続雇用の努力義務みたいなことになっているのです。
昭和48年から数えると約45年も経過しているのに、この間55歳定年から60歳定年に引き上げただけに留まっているのですが、他方では年金(基礎年金部分=国民年金)だけが、段階的に65歳支給制度が既に始っているのです。
しかもこの高齢者雇用安定法の適用を受ける定年制とか、継続雇用の努力義務・・計画書の作成提出などは、中小零細企業には関係が有りません。
法による強制がない努力義務だけでも、ある程度効果があるのは政府から協力要請があると協力しなければならない政府関係受注の多い大手大企業に多いのです。
しかし、大手企業従業員は、スベカラク厚生年金加入者ですし、その上乗せ適格年金にも加入しているのが普通です。
65歳支給は、基礎年金部分=国民年金部分だけですから、結局こうした人たちは、60歳から既にかなりの部分の年金を貰えるし、さらに大手の場合子会社孫会社が多いので、大分前から定年後でも、63歳までは雇用が保障されていたのです。
ですから、この高齢者雇用安定法は、大手企業にとっては、さらに2年分の雇用継続努力をすればいいと言うだけのことです。
こう言う漸進的と言うか微温的改革では、高齢化社会に追いつけないどころか差を付けられる一方ではないでしょうか?
私の提案するように、本人が望めば、70歳でも80歳でも働けるように出来ないのは、給与体系の硬直性と高齢者を雇用していて「何かあったらどうする」式の責任問題回避意識があるからでしょう。
この「何かあったらどうす」式の責任追及方式は、改めるべきであることを、02/09/07「多様な人材が生きていける社会へ7(許された危険1)」などの連載で、病人や社会的弱者の雇用問題のコラムで書きました。
いろんな方面で意識改革をすれば、殆どの人は健康な限りまだ働きたいのですから、後は給与体系の修正だけでしょう。



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