03/06/07
日本の対外資産6(円の海外滞留)
もしかしたら、海外流出中の円をそのまま日本に持ち込んで、日本の株式などを買っているという意味でしょうか?
紙幣発行の量的緩和と超低金利政策で、海外に垂れ流している「円資金」は最近では膨大なものになっていることを、01/18/07・・2「紙幣と国債2(超低金利と世界の株高)金利調節機能の低下」以下で紹介してきました。
それはそれで、海外に流失したままの円こそは、対外負債そのものでしょうから、バランスシートに予め載せておくべきでしょうから、結局は同じです。
もしも載せていたら、外人が日本へ持ち込んだ分と同額の対外流出中の円債務が減少することになるからです。
ただ3月5日・・3に、紹介した対外資産残高表を見る限りでは、円の流出分(海外滞留分)がどの項目になるのかわかりません。
もしかしたら、この最も重要な部分が意図的に抜かれているのかも知れません。
流出している円は、国内でいくらでも発行出来るから気にしないと言うのならば、あまりにも無責任でしょう。
日本列島に囚われている多くの国民が、円をいくら持っていても、政府としてはその買い戻しにはまた新円を発行すればいいのですから、インフレの心配だけしていればいいのです。
国債発行額がいくら巨額になっても、国内で売りさばいている限り相手は同じ国民ですから、心配がないと言う論理と同じです。
しかし海外に流出した国債や円の場合には、そんなノウ天気なことを言ってられません。
海外に出た円貨や国債は、文字通り対外債務になって戻ってくるのです。
外人からドルに換えてくれと言われれば、ドルで買い戻す必要があるのですから、海外に出たままの円と同額の外貨準備を引き当てておかなければなりません。
円は、不換紙幣として金との交換は停止しているものの、現在社会で外貨との交換を停止することは国際経済からの脱退宣言・・デフォルトを意味することになるので不可能と言うべきでしょう。
このいきなりの交換停止を回避するために、外国為替相場の変動相場制が取られているともいえるでしょう。
たとえば、外貨準備が1割足りなければ、円相場が1割下がれば釣り合いが取れるからです。
ちなみに対外流出したままの円の総額をどのようにして対外資産表にマイナスとして表示するかと言えば、諸外国で円をどのくらい外貨として準備しているかの集計を取れば直ぐに大枠が分かる筈です。
もちろん、国ごとの集計時期のズレなどの誤差や、タンス預金分が統計に表れませんが、その程度の誤差は日本の外貨準備でも同じです。
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