03/02/07

資本収支と為替相場6(日本経済の実力?3)

他方で、特許などの知財収支も上向く一方で、平成19年2月26日の日経朝刊の1面には、2003年から黒字転換していて、2006年の特許黒字が前年比66%増の5470億円と報道されています。
これまで書いて来たように、わが国も、アメリカ同様に身体で稼ぐ・・工場で造った物を輸出して稼ぐ黒字は減って行く傾向があって、他方で、配当・利息および知財で稼ぐ時代・・少なくともその比重が高まる時代が来つつあるのです。
部品輸出で稼いでいると言っても、2月27日・・・2に書いたように、部品輸出で稼いで急激な黒字縮小を防いでいるだけで、物販全体では総合的に黒字縮小が進んでいることが分かるでしょう。
ただし、貿易黒字は急激な資源の高騰によるものであって、売上自体は、下がっていないから問題がないのだと言う意見もあるでしょう。
しかし、個別の理由はどうであれ、日本は兎も角いろんな資源を輸入して加工して、一部国内消費して残りを輸出してなり立っているのですから、あの資源が高かったからなどと一々言い訳していたらキリがないのです。
貿易体力・・貿易収支は、結果で見るべきでしょう。
資源は(石油であれ鉄鉱石であれ)日本だけが高いのを買っているのではなく、世界中が同じ値段で仕入れて加工しているのです。
資源価格が上がれば、その分価格転化していくか、その分合理化してコストダウンするか、それが出来なければ別の製品に切り替えて時代に合わせられる企業が生き残っていけるのですが、これが出来ないで、ただ採算が悪くなったと嘆いているような企業は将来が有りません。
携帯電話やアイポドの例で書きましたが、石油や鉄鉱石のような大量の資源を使わない先端型産業分野で国際的に負けているから、資源価格の高騰がまともに貿易黒字の減少に結びついてくるのです。
ですから、何々が高くなったと言い訳ばかりしていて、貿易黒字の縮小を正当化しているのでは、日本の企業体質の弱さ・・将来性のなさを表わしているということでしょう。
旧来のやり方では、儲からない時代が来れば、これを新たなビジネスチャンスとして、意気込むくらいの人や企業でない(泣き言ばかり言っているようではだめでしょう)と将来性がないのです。
ただし、資源の高騰はここ数年〜5年前後のことですから、この程度の期間は、単に苦しいだけであって、これから適応努力の成果が出る時期ですから、今のところもう少し様子を見るべきであって性急に不甲斐ないと責めてばかりもいられないとも言えます。
日本企業の奮闘努力の結果、これからも貿易収支の黒字を減らすことなく、(円表示で誤魔化すのではなく、ドル表示ベースでの話です)頑張って欲しいのですが、海外工場移転などによっていずれにせよ貿易黒字は縮小傾向にあって、上記のように所得収支の比重が次第に高まっているのも事実です。



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