03/27/06

デザイン盗用と電気窃盗4(刑法44)

そこで、その後電気窃盗の条文が新設されています。
刑法と民法を見ておきましょう。

刑法
(窃盗)
第235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役に処する。
(電気)
第二百四十五条 この章の罪については、電気は、財物とみなす。民法(定義)
第85条 この法律において「物」とは、有体物をいう

電気どころか、デザインや小説の内容その他発明発見の剽窃などになってくると、いくら何でも窃盗で処罰するのは、無理があるでしょう。
何か新しいものが出来る度に、「デザインも、物と見なす」などと、次々と条文を作っていったらキリが有りません。
そこで、これらは一種の窃盗の類似の犯罪として新しい犯罪類型を創作して、取締りが要請されるようになるのですが、知財に限らず、旧来型の窃盗でも取締りするには、取締まれるだけの権力が必要です。
国際的に、窃盗に始り現在の知財関係の取り締まり強化を外国に要求するには、国際的権力が必要となります。
この国際権力に代わるものが、古代から中世では世界宗教だったので、イスラムの戒律が個々の国家権力を超越したものとして、東南アジアにまで広がったのです。
あるいは、西洋キリスト世界では、当然キリスト教がその役割をになったのです。
ここ数十年来は隣国どころか、いわゆるグローバルに取引が発展してきたのですから、こうして会計原則や知財を中心とする国際強制力が新たに必要となってきました。
今ではイスラムには、現在のハイテクに対応する力がありませんし、キリスト・ユダヤも宗教としては、能力的に限界でしょう。
こうして、現在唯一強制力を有する世界帝国としてのアメリカが、自国流取り引きルールの国際的強制が進んで来たのです。
日本が、中国に模倣品の取締りを求めても、まるで相手にされないでしょうが、アメリカから要求されると中国も格好だけでも取り締まらねばならないのが現実です。
パックスアメリカーナと言われる所以ですが、結局は、特定の価値観=法(ルール)の強制ですから、法体系の世界支配の関係から、見直してみる必要があるでしょう。
つぎから、世界の法体系の流れを見ておきましょう。



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