03/24/06
警察の広域化と検挙率2(自警団の復活1)
これに加えて最近は、事前の相談で「何とかしてくれ」という要求が高まって来たのですが、事前警護は政府要人に対する特殊な場合しか経験がないのですから、警察の能力・関心とはミスマッチの関係になって来たのです。
犯罪が先にあって、犯人を追いかけるのに比べれば、これから被害に遭うかも知れないと言う人の護衛ほど、率の悪い仕事は有りません。
そこで、警察の歴史・・2つの流れを見直してみる必要があるように思います。
これまで書いてきたのは、権力側の歴史ですが、もう一つの流れとして、自警団の歴史もあるのです。
権力は強制力を持っていますので、事件発生後の処罰の威嚇力に頼り、結果としての犯罪率低下に繋がれば良いのですが、民の方は自分の被害の結果、(これを捨石として?)世間の犯罪率が低下してもどうにもなりません。
被害があってから、警察が処罰してくれても仕方がないのです。
矢張り殺されてからとか、怪我させられてからの検挙よりも、その前に守ってくれるほうが誰でも良いに決まっているでしょう。
国民の立場から言えば、政府が当てにならないなら自分で守ると言うしかなくなってくるのです。
自警団とは、文字のとおりで、自分で警戒し守ると言う意味で、「殺されてから相談に来てくれ」と言う世界では有りません。
私有財産権や個々人の命の大切さを前提に、政府に頼らずに自分達で自分の集落を守ろうとする意識から生まれたものです。
武士はその先祖とも言えるものかもしれません。
アメリカでは、シェリフがその原型です。
自治体警察の理念は、こうしたアメリカ型の自衛組織を想定して出来たものですが、いつの間にか国家警察に衣替えしてしまい大規模組織化してしまったのです。
大規模な騒乱や逃走者の追撃(既に起きた事件です)には、広域手配が必要でしょうが、個々人の生命身体或いは窃盗被害を予防するには、・・あるいは、桶川事件の場合などもそうですが・・・警察権の広域化が何の役にも立たないことが分かるでしょう。
泥棒やストーカーは,反乱軍のように、遠くから攻めてくるのでは有りませんから、無線連絡で「さっき、そっち向かったぞ」と言うような情報は何の役にも立ちません。
泥棒の予防その他の自警目的だけで考えれば、大規模化はむしろマイナスです。
比ゆ的に言えば、他府県や中央との連絡要員(あるいは管理部門)にばかり、人手が割かれている現在の広域警察よりも、むしろ身近な警察官を増やしてくれた方が役に立つのです。
これが5〜10人程度の田舎の小さな警察ばかりになれば、全員が現場に出て、こまめに住民の世話や聞き役になれるでしょうが、今では組織が大きすぎて、内勤職が大きくなりすぎてしまうのです。
(現場の警官・・・お巡りさんの比率を上げてくれと言うことです。)
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
