03/23/06
行政訴訟の重要性4(原告適格)近年の動向1
ところで、何ごとでも政治家任せで、自分は表に出ない、出られない国民ばかりでは、責任のある民主的な運営を担保出来ません。
行政官僚には、好都合でしょう。
動植物は自分が当事者として裁判所に訴えるする資格・当事者能力がないことを、12/20/02「動植物の権利能力 4」前後のコラムで紹介しました。
未だに行政に関しては、国民は自己の名で申し立てを出来ず、代表者としての政治家を通さないと何も出来ないし、言えないのでは、動植物なみの扱いです。
ま、江戸時代のハっつあん、クマさんが大家につれられて奉行所へ行くようなものでしょうか?
いずれにせよ、行政手続きに関しては、市民は今でも、江戸時代の店子程度(町人まで行きません)の扱いと言うところでしょうか?
江戸時代、長屋の店子を町人とは言わなかったことなど、町人の資格については、11/06/02 「自然人(民法 2) 1」以下のコラムで紹介しています。
要するに、政治家任せの時代から、個々人が身近ないろいろな問題について主体的に政治参加していける時代になってこそ、本当の民主国家と言うべきでしょう。
かなり話が逸れますが、反射的利益論に安住しない流れの紹介として、ホンのちょっとばかり、近年の行政訴訟の流れを紹介しておきましょう。
これまで書いて来たように、出来るだけ国民個々人が直接行政行為対して異議申立て出来ないように原告適格その他で、狭く狭く運用されて来たのですが、これが近年すこしばかり門戸開放の動きになってきたのです。
司法改革審議会意見書(平成13年6月12日)以降の動きを簡単に紹介しておきましょう。
先ず同意見書では、
「司法の行政に対するチェック機能の強化」
がうたわれ、具体的な課題として
@現行の行政事件訴訟法に内在する行政庁の優越的地位(政策的判断への司法の不介入、行政庁の第一次判断権の尊重等)により、行政訴訟が本来の機能を果たしていないこと、
A行政需要の増大と行政作用の多様化に伴う新たなタイプの紛争に対する法的手当てをすべきこと
B行政事件の専門性に対応した裁判所の体制を整備すべきこと
の3点をあげているのがそれでしょう。
平成15年10月24日同検討会資料によれば、
1・・・・・取消訴訟の原告適格の拡大
2・・・・・義務付け訴訟の法定
3・・・・・差止訴訟の法定
4・・・・・出訴期間の延長
など、国民の権利利益の救済を拡充するための仕組みを盛り込んだ新しい制度案が提唱されたのです。
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
