03/18/06

商人と規制の親和性4(国際規格1)

03/11/06・・1 「商人と規制の親和性3 (絶対王制の誕生・・・わが国と西洋の違い1)」から地方自治に話逸れてしまいましたが、手形取引の続きに話を戻しましょう。
国際取引が増えてくれば、手形に限らずその他の契約の効力も、隣国と同じルールにして欲しいと言う希望が増えてくる傾向があるのです。
現在、アメリカが世界中に要求している、特許や商標権の重視も同じです。
これは、取り引きルールと言うよりも、その前提となる権利の規格化の問題です。
同じ名称の権利と言っても、国によっては、その内容が違うのでは、誤解が生じますし、取り引きがスムースに行きません。
大統領と言っても、国によって、権限がまるで違うように、同じく所有権と言っても借家権と言っても、或いは、夫と言っても妻と言っても国や時代によって権利内容が大幅に違うものです。
また、世界中にある株式会社と言っても、国によって、時期によって株主の権利その他規制内容が違います。
商法中の会社法が、改正されて、商法から抜き出され、独立の会社法となり今年の5月1日から施行されることになっていますが、このように、同じ国の法でも時期によってその内容が刻々と変わるものです。
手形上の権利については、国によって違うのでは困るので、いち早く国際条約で統一したことを、03/09/06「国際手形、小切手法1」以下のコラムで紹介しました。
こうした分野に比べて、例えば借家権や労働基本権などの売買は滅多にない(今のところ論理的に有り得ない)のですが、国際資本が進出したときに、労働関係や借家権をそのまま引き継ぐ場合などに関係します。
いずれにせよ、わが国その他に進出する以上は、進出先のルールを熟知してから進出するくらいの努力をするのは、今のところ仕方がないでしょう。
昔から「郷に入りては郷に従え」と言う諺がありますが、日本にくれば、車は左側通行になるのは、仕方がないのです。
これが、千葉の企業が東京や神奈川に進出するときに、東京や神奈川の法律を調べる必要がないように(実は条例などの調査は必要です)、世界中がそっくり同じ法律なら外国資本も簡便でしょうが、世の中は、まだまだそこまで行かないでしょうと言う意味です。
殆どの権利は、このように国際性が低いので、国際統一する必要性が今のところ低いのですが、持ち運びの簡便な国際商品、テレビその他の電気製品は、早くから国際規格化しやすいのです。
これと同様に、権利の方も、これからは、手形、小切手上の権利だけでなく、国際的に流通する権利・・株式や、債券、特許権や商標権、その他の知財関係は、国際性が高いので、国際規格統一への要請の高い分野です。



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