03/14/06
地方の独自性とは?5(自治体の広域化3)
以上書いて来たように、賛否を問う範囲を広域化すればするほど、本当の利害のない人の意見が比較的大きくなって、死活的関係のある人の意見が薄められて、決まっていくのです。
岩国市の例でいえば、これが広域化して、隣接市と大同合併していたら・・・さらに県単位位の大きさになった場合を想定すればどうでしょう?
飛行機の騒音に関係ない人を多くすればする、反対意見より、賛成意見の方が多くなる率が高くなるでしょう。
沖縄基地問題の場合に当てはめてみれば分かりますが、これを道州制を採用して沖縄が九州の一部とすれば、いちいち沖縄の意見を聞く必要がないのです。
_九州知事が政府の代わりになって、沖縄さん大変だろうけど、その代わり見返りを要求するから受け入れてくれませんかと言う説得をすることになるのでしょう。
飽くまでこれは内部関係ですから、法的な同意は要りません。
或いは半径50キロくらいの大きな自治体にしてしまえば、その中にはいろんな地域が含まれますから、(現在の県同様に)山あり海あり、川あり、水田あり、都会ありですから、行政は簡単です。
山の中にダムを作ると言っても関係ない地域の大方の人は反対運動に冷淡でしょうし、山奥に廃棄物処分場を作ると言っても、大票田の都会人は、家を建て替えるには、どこかに廃材を棄てるしかないのだからと言うことで、賛成の方が多くなるでしょう。
火葬場などの嫌忌施設も自分の近くに出来なければ、
「どこかに造るしかないのだから、うちの近くに来なくて良かった」
という程度の発想で、さしあたり賛成と言うか反対運動には加わらないでしょうし、(反対して自分の近くに来たら困る関係です。)議会選挙と言ってもその地域選出議員は一人ですから、議会では100分の1しか発言力が有りません。
次に別の嫌忌施設予定地が発表されても同じことで、前回反対した地域住民は、自分のときに協力してくれず、押し付けられた恨みがありますから、反対運動には当然協力しません。
例えば広域化と言うことで、東京と千葉が合併すれば、東京のゴミや火葬場などが千葉に押し付けられても、千葉の方が人口が少ないので、議会では叶いません。
まして合併すれば、千葉と言うまとまった単位もなくなり、千葉の田舎の小さな自治会が一つ2つ反対するだけになるでしょうからなお更です。
このようにいじめっ子に苛められている子がいても知らぬ顔して自分を守るのと同じで、各個撃破で指名されたものだけが、どのように反対しても通らないと言う独裁的政治が可能になるのです。
こうなると一種の恐怖政治で、議会の大物や行政府に睨まれなくすることに汲々とするしかない政治環境になっていくのです。
こうした各個撃破政治の弊は、小泉総理の政治手法として、10/14/05「強力な指導者の危険性2(小泉流政治の岐路1)」前後のコラムで紹介しました。
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