03/13/06

わが国封建制度の実質(地方の独自性とは?)1

話しを、個人情報からわが国の江戸期の各領国の独自性と、地方団体の独自性の程度問題に戻しましょう。
江戸時代の大名家内の各種の秩序をきめる制度(分国法・領国法)も、多分現在の自治体条例と同じように、近隣の統治の仕方の真似をしながら作られていって、似たような相続、婚姻その他の制度が出来上がっていたのでしょう。
それに徳川家譜代大名はこれまでも紹介しているように、領地換えが多かったので、転勤してきた大名ごとに違った法令では、領民が納得しないでしょうから、その意味でも自然に統一化していったでしょう。
我々弁護士会も各地ごとに独立の団体ですが、いつも中央の日弁連の指導を受けて、会則や会規の修正変更をしていますので、他県の会則と条文の配列が違うかもしれませんが、内容は殆ど同じなのです。
ある県で、当番弁護士を始めたといえば、瞬く間に日本中の弁護士会で追随するようなもので、独立体と言っても、採用したり組織を立ち上げる時期が他所より少し違ったり、少しだけ運用が違う程度で、結果的にそれ程の差異がないのです。
このような現象は、地方自治体も同じですが、その原因は世上3割自治と言われるように、中央から制度上完全に独立していないことや、補助金ばかりが原因ではありません。
ある気候になれば、その地域では一斉に一定の農作業・・たとえば植付けや草取りなど・・右に倣えで農事を始めなければ、時期を失してしまう稲作文化の伝統・影響が、大きいのではないでしょうか?
暦のコラムで、書いたことがあると思いますが、気候の動きによる農作業の時期は各地で違いますが、同じ稲作である限り、作業手順は同じですから、他所での手順が良いとなればその真似をするのは、当然です。
細長い日本列島ですが、いまでは気候差による職業の差がなくなりつつありますので、職業による生活状況が似てくれば、各地の個性・・・価値観の差はそれ程大きくありません。
価値観の差は、気候そのものから生ずるよりも、職業の違いから生ずる方が圧倒的に大きいことを、
12/13/05「漢民族の広がり?3・東西移動から南北移動へ1」のコラムで書きました。
そして、近代工業社会では、職業差による思考差・・生活様式や時間の配分差も小さくなってきて、これが「身分から階級へ」の標語の基礎になっているのです。
どう言う事かというと、職人と農民・さらには漁民と武士の生活方法が違っていましたから、考え方も、物腰も違ってきました。
これが、世襲化されるうちに職業別身分になって定着していったことを、12/25/04「身分とは?7(武士道と職人気質)カースト」のコラムで連載しました。



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