03/31/05

夫婦別姓18(夫の無能力と家事代理権)民法134

日本では、夫の財産の管理や処分を、妻が事実上行っていたところから、別姓、別氏に行かず、氏の統一制度になったことを30日までのコラムで紹介しました。
西洋の場合、逆に夫が妻の財産管理・処分をしていたのでナポレオン法典で「妻の無能力制度」となったのですから、この論理を一貫すれば、日本では「夫の無能力制度」となるべきでした。
日本では現実に妻が財産管理していたのですから、ナポレオン法を輸入した以上は、夫の無能力制度にしていたら首尾1貫していたと言うのが私の感想です。
そうなっていたら、ガリバー旅行記で紹介された国だけあって、流石に日本は、地球の裏側・世界中と反対の制度の多い国だと評価?されたでしょう。
西洋の男性が多数押しかけて来て、「私も無能力になって、奥さん任せで楽したい!」と思ったかもしれません。
私なんぞは、毎晩こんな御託(ごたく)を書いていますが、証券であれ保険であれ、みんな妻がやってくれているので、何のことやら分らずに今まで安楽に暮らせてきたのですから、日本の男性は幸せですよ!
明治政権は、武士の造った政府で男尊女卑思想ですから、流石にそこまではしません。
03/31/04「男の沽券(沽券)面子とは?2(農地売買の禁止)」以下で連載しましたが、夫の無能力制度を正面から書いたのでは、男の沽券にかかわるでしょう?
そこで政府は、夫の無能力制度の代わりに、妻は日常家事の範囲で夫の授権なくとも当然に夫の代理権を有することにして、辻褄を合わせたのです。
この日常家事代理権の規定は、夫の無能力制度をオブラートでくるんだものだと思えば、(日本政府はやさしいです。)理解がしやすいでしょう。
この規定は今も残っていますので、紹介しておきましょう。
民法
第761条 夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによつて生じた債務について、連帯してその責に任ずる。 但し、第三者に対し責に任じない旨を予告した場合は、この限りでない



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