03/30/05
夫婦別姓15(庶民の家4)氏の統一1
明治政府が最初に考えた上級武士の制度である夫婦別氏を庶民にも強制すると、妻が夫の氏を名乗ることが出来なくなるのです。
最近の若い世代では、(後にカード社会のコラムで書きますが、)夫婦別行動が増えているでしょうが、カード社会以前の我々世代では、奥さんが自由勝手に夫名義の銀行預金を夫の名前を書いて出したりおろしたりしていますし、勿論その他のいろんな書類もみんなそうです。
「今後は夫婦は別ですよ、これからは何かする度に、夫の委任状、印鑑証明が必要です。」と言われたら、奥さんが怒って「冗談じゃないよ!あんた自分でやりな!」となるでしょう。
最近、カードの限度枠を縮小しようとして妻がカード会社に電話したら、「総一郎さんに代わってくれ」と言われて、妻がひどく怒っていて、(自尊心を傷つけられたでしょう?)「今度からあんた、自分のことは自分でやりな!」と、こちらにお鉢が廻ってきたことがありましたが、明治のはじめはそんな騒動になったのです
明治の夫婦別氏制度の創設時にこういう説明をされると、妻は怒るし、夫は夫で自分の財産管理をしなければならないとなれば、当時の男は普段実務をやっていないのですから、何も分らず、たちまち行き詰まったのです。
現在社会に引き直せば、社員が会社名で営業活動しているのに、これから社名を使ってはいけない、その都度社長の委任状がいると言うお達しが出来たら、日常の仕事が出来なくなるのと同じです。
そして上級武家などと違い、庶民(と言っても大店のお嬢さんは何両とかもっていったでしょうが、普通の町人や自作農の話です。本当の水のみ百姓は持っていく着物もなかったでしょう。)は持参金などがあっても着物程度で、領地や実家の農地まで持って行くわけではありません。
自分の名前で独立に処分したりする物がなく、実際的には婚家の財産しかなかったのが実情でした。
こういう実情からも庶民社会では(上級武家は、自分の持参金管理の必要があったことは、29日2のコラムで書きました)婚姻すると婚家の名前で行動する慣習になっていったのでしょう。
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