03/18/05
借地借家法4(定期建物契約・・期間中解約)
借地借家法特有の問題ではないのですが、条文の続きの関係で、ここで中途解約について触れておきましょう。
労働契約でも賃貸借でも、強い方の大家や地主からの解約や更新拒絶、或いは経営者からの労働者の解雇権濫用法理の発達などで、厳しく制限されている反動からか、労働者やテナントは契約期間にかかわらず、いつでも辞めてもいいような雰囲気があるようです。
そこで、以前にも紹介したと思いますが、大手スーパーなどの出店に際し、出店者の希望通りの家を建てる代わりに、「最低20年は出て行かない」という特約をするのがはやっていたのです。
しかし、契約は守らなければならず、本来中途解約は認められないはずのものですから、契約期間さえ、定めればいいはずですが、気分が逆転しているのです。
アパートなど2年契約で借りても、期間ぴったりでなければ出られないと思っている人のほうが少ないと思いますが、本来契約をした以上は、大家だけでなく借りたほうも期間を守らなければならないものなのです。
「契約期間は双方が守るべきだ」と、言う法理を前提にした条文が、次の条文です。
この条文は特殊な場合だけ、中途解約を認めると言うのですから、いつでも好きなときに出て行けばいいと思っている消費者は、この法律を見るとかえって?と驚くでしょう。
繰り返しますが、労働契約であれ、賃貸借であれ、弱者と言う理由だけで契約期間を無視していつでも会社をやめたりアパートを出て行くことは、本来許されないのですが、弱者相手に裁判までしないのが普通ですので、事実上放任されていただけなのです。
定期建物賃貸借では一種の消費者同士の契約ですから、強者・弱者の関係ではありませんから、借主と言えども無茶は許されませんので、期間中解除が許される場合を明文で規定したと言うわけです。
家の大きさや居住用に限定しているのもそのためです。
5 第1項の規定による居住の用に供する建物の賃貸借(床面積(建物の一部分を賃貸借の目的とする場合にあっては、当該一部分の床面積)が200平方メートル未満の建物に係るものに限る。)において、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情により、建物の賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったときは、建物の賃借人は、建物の賃貸借の解約の申入れをすることができる。この場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から1月を経過することによって終了する。
6 前2項の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効とする。
7 第32条の規定は、第1項の規定による建物の賃貸借において、借賃の改定に係る特約がある場合には、適用しない。
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